ニコンが9月16日に発売したプロジェクター付きデジカメ第2弾『COOLPIX S1100pj』のAMNさん主催のイベントに参加してきました!
みなさんがよく持ってるコンパクトデジカメのサイズで、その中にプロジェクター(映写機)を内蔵してしまったというなんとも型破りなデジカメです!
【主な仕様は以下の通り】
- 1410万画素
- 光学5倍ズーム
- 広角28mm
- 3型タッチパネル液晶
- F値3.9~5.8
- プロジェクター搭載(最長投映距離2m40cm、最大投映サイズ47型まで対応)
- HD動画(720P・MotionJPEG)
■世界初の技術がドカ盛り
まずは、ニコンの小宮山さん(マーケティング本部)のお話。
2011年、ニコンのコンパクトデジカメは15周年を迎え、その機種は計100種類になるんだそうです。
その中には、ニコンさんが“世界初”となる技術がたくさん生まれてきました。
例えば、顔認識、VR機能(手ブレ補正)、無線LAN搭載、プロジェクター機能です。
今回の『COOLPIX S1100pj』は、プロジェクター機能を搭載したデジカメ『COOLPIX S1000pj』のバージョンアップ機ということで、いくつかの点で機能の向上が図られました。
『COOLPIX S1100pj』(上)・『COOLPIX S1000pj』(下)
【バージョンアップの特徴】
・『COOLPIX S1000pj』よりも投映時の明るさが40%向上した(最長投映距離2m40cm、最大投映サイズ47型まで対応)
・タッチパネル搭載(静電式)
・パソコンと接続し、パソコン画面も投映できる
・タッチパネルで画像編集が可能
■撮影した画像を投映し、共有する
開発を担当した映像カンパニー開発本部の高橋さん(左)と後藤さん(右)のお話。
まず、そもそもプロジェクター付きカメラを開発することになったきっかけは、社内のアイディアコンテストで出てきたとのこと。
技術的にはどうしようもないくらい手探り状態からスタート。初代S1000pjの開発には3年かかったそうです(通常のカメラは1年)。
それを経て、新たにユーザーから要望の多かった機能が新機種の『COOLPIX S1100pj』に搭載されることになりました。こうして、S1000pjよりも明るさアップ・操作性の向上・パソコン接続による投映を実現させるに至ったわけです。
■気になるバッテリーや投映性能は?
写真撮影時のバッテリーの持ち時間は、撮影枚数で換算して約220枚ほど。
一方、プロジェクターで投映時のバッテリーの持ち時間は約1時間とのことです。
■実際にプロジェクターで写真・動画を投映してみた
部屋を真っ暗にすれば多少大きくしても十分見ることができるレベル。動画を投映してわかったのですが、映像はカクカクすることはなく、けっこうスムーズに投映されます。
部屋が明るいと近寄って小さいサイズにしないと視認できません。
■パソコンと接続してプロジェクターで投映する方法
『COOLPIX S1100pj』はカメラ内の写真・動画を投映するだけでなく、パソコンにUSBケーブルでつなぐことで、パソコンの画面を投映することができます。
『COOLPIX S1100pj』をUSBケーブルでパソコンとつなぎ、
カメラのメニュー内にある「セットアップ」→「インターフェース」→「USB」→「プロジェクター」を選択すればオッケー。
ちょっと見づらいですが、パソコンの画面も映せる
■『COOLPIX S1100pj』の悪い点と良い点
【悪い点】
タッチパネル液晶については、このタッチ性能が悪い。iPhoneのような静電式とのことですが、僕が触ったところ感圧式か?と思うくらい、なかなか反応してくれませんでした。
また、タッチでシャッターを切ることができるタッチ撮影時の誤動作(カラー調整しようとしたら、誤ってシャッターが切れてしまった)が気になりました。
カメラ性能としては画素数は1400万画素もありますが、レンズのf値が3.9~5.8とかなり暗いレンズです。他社がf値2.0クラスのコンパクトデジカメを出している中では、これはちょっと個人的にはアウトです。
アイコンだけで選べるメニューが逆にシンプル過ぎてわかりづらい。
プロジェクターで投映時の発熱がすごい。熱い。
『COOLPIX S1100pj』をパソコンとつないで映像を投映するには、パソコンのCPUが3.0GHz以上推奨とのことで、かなりハードルが高いです。携帯して使うことが多いデジカメなのに、ノートパソコンでCPU 3.0GHz以上というのはなかなかありませんし、厳しいですね。デスクトップパソコンと『COOLPIX S1100pj』を接続して投映するにはちょっと使い勝手が悪そうですし。
【良い点】
撮ったその場ですぐに写真をみんなに見せられるのが良い。もし、カメラとプロジェクターを別ユニットにしていたら、接続が煩わしく、わざわざ他人に見せるのも遠慮してしまうだろうし。
小さいサイズなのにこれ1台で撮影と上映ができるのはかなり良い。
価格面では、一般的なモバイルプロジェクターが2~5万円する中、カメラとプロジェクター機能が備わって3万円台半ばで購入できるのはお買い得感が強い。
なにより、写真・映像をみんなで楽しめるというのは、他のデジカメではできない楽しさがある。
■イベントで体感できたことまとめ
イベントに参加する前は、パソコンと接続して投映はできないんだろうな~と思っていました。ところが、プレゼンや勉強会のときにデカいプロジェクターとパソコンを接続してパワーポイントの画面を映し出すように、『COOLPIX S1100pj』のプロジェクター機能でも同じようなことができることを知りました。これは魅力的!
しかし、その半面、やはりオマケ程度であると割り切った方がいいと思いました。まさか、この『COOLPIX S1100pj』を使って部屋で映画を見るようなことはないでしょう。解像度がVGA(640×480ドット)なのでDVDすらフルで映せませんし、ゲーム画面も微妙だと思います。
ただ、上に書いたとおり、プロジェクターとカメラが1つになったメリットは大きく、お買い得感がありますし、みんなで映像を見て楽しめるというのがこの『COOLPIX S1100pj』の良い点です。
一応、『COOLPIX S1100pj』のモニターテストにも応募しておいたのですが、たった5名しかモニターに参加できないらしく、ちょっと当たりそうにもないのが残念ですが。。。
お土産で、「ニコン特製ようかん」をいただきました!!