こんにちは!@asuka_xpです。
みなさん、「コミPo!(こみぽ)」ってご存知でしょうか?
超簡単な操作でマンガが作成できるツールが「コミPo!」です!
御縁あって「コミPo!」を手掛けるウェブテクノロジグループさんをご紹介いただきまして、東京都豊島区にある本社に行ってきました。
お話をお伺いしたのは、ウェブテクノロジ・コムの経営企画部部長の大和智明さんと、同じくセールス・コミュニケーション部部長の岩崎綾さん。
岩崎さん(左)と大和さん(右)
実は、事前に「コミPo!」を触らせていただきまして、僕がマンガを作っちゃいました!
お二人にはさっそく僕の4コマ漫画を見てもらうことに。こちらです。
うん!想像通りの微妙な反応(笑)
こればかりは仕方がないです。。。はい!
(本当はMac版はでません。内容のつまらなさは突っ込まなくていいぞ)
しかし、僕のような絵心がない人間でもキャラクターを配置して、角度や位置を調節するだけでマンガっぽくなっちゃうんだからすごい簡単でした!(ストーリーはどうであれ)
どうしてこんなにポポポーンと簡単にマンガが作れるのか。
それは「コミPo!」を開発することになったきっかけと、同社が培ってきたノウハウが肝になっていました。
「コミPo!」の開発は3Dゲームがヒントに
大和さんのお話によると、「コミPo!」は漫画家の田中圭一さんが企画段階から大きく関わっていたそうです。
同社に勤めながら漫画を描いていた田中さんはプレイステーションなどのゲームで3Dキャラクターがグリグリ動くのを見て、「これをマンガに活かせないか?」と。
ゲームやIT業界の中で働きつつ、苦労を重ねながら細々とマンガを描いていた田中さんならではの発想だったわけです。
しかし、それだと
「国語辞典に載っている用語と同じ数だけの素材が必要になってくる。」
とのこと。
あらかじめキャラクターの絵や背景をいくつも用意しておかなきゃいけない。
いつ、どこで、誰が、何を、どうした、っていうすべての素材を製作するのは到底無理!
そこで思い付いたのが「学園生活」に絞って素材を作成しよう、と。
結果として、それがコミケ参加者やマンガが好きな人たちの趣向にも合っていたとおっしゃっていました。
「フルカラーを可能にしたのも大きな要素。『コミPo!』は簡単にフルカラーのマンガが作れる。もともとはモノクロで作ろうと思ったが、フルカラー化すればWebマンガの可能性も広がると考えたのは田中圭一さんでした。」と大和さん。
僕としては「コミPo!」で作られた漫画が世に出て行くのって、「初音ミク」で自分の代わりにミクに歌わせることで数々の作品が生まれたような流れに似ているな~と思ったんですが、そのことを伝えたところ、
「3次創作、4次創作のように、いろいろな人が関わっていって広がっていくといいなぁ。」
とおっしゃっていましたよ!
誰かがストーリーを考えて、誰かが「コミPo!」で作る、みたいな。
マンガを簡単に作れ、操作しやすい理由
同社はもともと「PC-9801」などのパソコンソフト開発や、開発者向けの解説書を執筆することからスタートしています。
代表の小高さんらが書いた参考書
Windows向けソフトやゲームなどの業務向けのツールを開発していて、例えば、ゲームでは「ファイナルファンタジー8(FF8)」以降のFFシリーズなど、多くのゲーム作品に同社の画像圧縮ツールが使われています。
そして、「コミPo!」は同社初のコンシューマ向けソフトです。
これまで培ってきたノウハウを活かし、使いやすさを重視。
「マニュアルを読まなくても操作できるように工夫した」
と大和さんがおっしゃっていた通り、僕がマンガを描いたときもまったくマニュアルを読まずに作れました。そのくらいUI(操作メニュー)が直感的でわかりやすいんです!
キャラクターは3Dモデルなので向きが自由に変えられ、目の形、視線、口、吹き出しの形、テキスト、コマなどかなり細かいところまでいじれるのですが、僕は一度もマニュアルに目を通さず、それらを直感的に操作できたことに感動しました!
20~30回と(ハッキリとすぐに答えられないほど)多くのバージョンアップをしてきて、そのたびに使い勝手を改善させたそうです。
ソーシャルメディアの活用について質問したところ、Twitterアカウントを開設した後から感想や要望が多く寄せられるようになったそうで、素材を左右反転できるようにするなど改善を重ねたとのこと。
ハッシュタグとキーワード検索でエゴサーチをかけ、その都度、ユーザーの反応などを気にしているそうです。
先日、僕が参加してきた「ソーシャルメディアサミット2013」でもそうでしたが、成功している企業というのは、単にアカウントを開設するだけでなく、しっかりと解析・追跡しているんだな~というのを感じられました。
→ 「ソーシャルメディアサミット2013」で企業のSNS活用法を知る ダメな企業はなぜダメなのか
使いやすさの裏にはそういった工夫や苦労があったんですね~。
ちなみに、キャラクターのこみぽちゃん(本名:小石川美保)のTwitterアカウントもあるそうですが、インターネットのやり過ぎで学校の成績が悪くなったからTwitterを続けられなくなっちゃった、とのこと。
最近どこかで聞いたことのある話に近いですね~(笑)
コミPo!の痛PCやパンの缶詰もあった!
ビジネス向けの展開でマイクロソフトとコラボ!
「コミPo!」は2010年12月に販売を開始した直後は売れたものの、2011年3月11日の東日本大震災によって売上が伸び悩みました。
しかし、同年夏に水着データをリリースしたところ、再び「コミPo!」の売上が回復。
また、「コミPo!」が企業のプレゼン資料の挿絵や病院などでも活用されるようになりました。
今ではビジネス向け素材データを収録したモデルも販売しています。
そして、「コミPo!」はマイクロソフトとコラボ。
具体的には、「Windows Azure」のイメージキャラクターであるクラウディアが「コミPo!」の追加素材として登場しています!
岩崎さんのお話によると、
「マイクロソフトとのコラボは、ビジネス展開を進めたからこそできた」
とのこと。
コラボのお話はマイクロソフト側からの提案だったそうで、ウェブテクノロジさんとしては“窓辺ななみ”を素材としてリリースしたかったそうです。
ただ、「コミPo!」の素材として話が進んだのはクラウディアさんの方でした(笑)
僕が2012年末のコミケ(C83)に行ったとき、マイクロソフトさんのブースを取材しました。
そのときにお会いしてお話を伺ったのが、クラウディアのコスプレをしたテクノロジーエバンジェリストの戸倉さん。
戸倉さんは「コミPo!」が大好きだそうで、メーカーにお願いしてクラウディアの素材を作ってもらったとおっしゃっていましたが、それがウェブテクノロジさんだったわけですね!
→ コミケの企業ブースに初出展したMicrosoftを取材してわかったこと(C83)
なお、「コミPo!」は英語版も販売されており、この春には韓国語版も登場するそうです。
スタジオジブリをはじめとする日本のアニメやマンガを韓国で公式に放送する版権を持っている大元メディア(テウォンメディア)が販売します。
プロの漫画家も愛用
実際に「コミPo!」で作られた本っていうのもけっこうある!
「魔法でわかる「労働法」 ―間違いだらけの労働現場―」や「恋する日本国憲法 (ナレコミ)」といった本で法律をわかりやすく紹介するために使われていたり、同人誌もあります!
「第4回ギャグ漫画家大喜利バトル」で優勝したダ・ヴィンチ・恐山さんも使っていて、「月刊ビッグガンガン」や「ガンガンONLINE」で連載も!
また、先に紹介したとおり、プレゼン資料の作成にも使われたり、マンガで操作マニュアルを作る場合に「コミPo!」が使われたりしています。
いろいろな用途があって、可能性は未知数な気がしますね!
「Vectorプロレジ大賞FINAL」2010年の最優秀作品賞にも
感想
高校生のころイメージスキャナを買ったり、絵が描けないのにペンタブレットを買ったりしたこともありました。ところが、ぜんぜん活用できなかったんですよね。キャラクターが描けなかったから(笑)
もしかしたら僕のように、キャラクターは描けないけどマンガを作ってみたい、っていう人は意外と多いのかも。
「コミPo!」の登場はマンガを描くことのハードルを下げてくれました。
今後もバージョンアップでさらに良いツールになっていくことでしょう。
ユーザーが3Dソフトでキャラクターデータを自由に作り、それを第三者が「コミPo!」に組み込んでマンガを描くといった流れも起きているそうで、今後が非常に楽しみなツールです!
今回の取材ではそういった「コミPo!」の熱いお話を伺うことができて、とてもおもしろかったです!
Windows版しかないのが残念ですが、みなさんもぜひ使ってみてくださいね~!
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