イギリスではEUを離脱するのかEUに残留するのかを決める国民投票が2016年6月23日(日本時間)に行われました。24日の8時30分現在、全382箇所ある投票所のうちまだ5箇所の開票結果しか判明していませんが、やや離脱が多いもよう。昼には国民投票の結果がわかるとのことです。
EUを離脱することになればイギリスに支社を置いている日本を含むたくさんの外国企業にとって大きなダメージになります。EU域内では関税はなく、またEU域内ではどの国も同じルールで商売ができたのですが、イギリスがEUを離脱すればイギリス独自のルールになり、関税もかかってくるはず。つまり、イギリスのEU離脱は外国企業にとって経済的な大打撃を受けるんです。
そういった懸念から、為替市場ではイギリスの国民投票の動向にとても敏感になっています。24日の朝方、GBP/円(英ポンド・円)はわずかな時間に9円も動きました。
※為替はFX会社によってバラつきがあります
では、為替はどう動くのか。EUを離脱すれば上記のような不安が生じるため、円高が進むとみられています。海外通貨のなかで日本の円は“安全資産”という位置付けをされているからです。なぜ安全かはまた別の機会にお話するとして、世界的に不安なニュースがある際にはとりあえず安全な円を買っておこうという動きになるんですね。実際、国民投票の速報結果で“離脱”派の優勢が報じられるたびに為替は円高方向へ動いています。
【ドル/円】
【ポンド/円】
さて、円高になると日本からの輸出を主力としている企業は業績悪化の懸念が強まり、逆に、海外からの輸入をメインにしている企業は仕入れコストが下がるので円高は業績にプラスに働きます。24日(金)の株式市場ではそういった円高・円安を材料視した値動きが注目されそうです。
円高がメリットになる株、円安がメリットになる(円高がデメリット)株は以下のリンク先からご確認ください。(参考:株探)
もし、イギリスのEU残留が決まれば、為替は円安に触れ、これまで為替を材料に売られていた株に買い戻しが入ると思われます。英国民投票の大勢が判明するのは日本時間24日(金)のお昼過ぎのもようです。
追記
EU離脱が大勢となり、為替相場は1ドル=98円台まで円高・ドル安が進みました。。。
リアルタイムの為替相場がわかるFX口座はやはり1つは作っておいた方が便利ですね。
【10時現在(日本時間)】
【ライブブログ:イギリス国民投票】
▽残留:90万1013票
▽離脱:103万8777票
(午前10時00分現在:BBC集計)
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