2011年6月22日、エルピーダメモリが世界最薄のDRAMを開発したと発表しました。
スマートフォンやタブレットPC用の低消費電力DRAM(2GビットDDR2 Mobile RAM)チップをPoP(Package on Package)内に4枚積み重ねて搭載し、パッケージの厚さを従来品より0.2mm薄い0.8mmにしたとのこと。容量は1GBです。
Appleの「iPhone 4」は本体の厚さが9.3mmと薄いですが、他社のスマートフォンも含め、各社で本体の厚みを少しでも薄くしようと薄型化競争が激化しています。
今のところ4枚重ねで1mmを切るDRAMはほかになく、エルピーダメモリが今回開発に成功したDRAMだけ。
日本の研磨技術は優れていることで世界的に知られていますが、エルピーダメモリでは研磨技術をさらに引き上げ、1枚のチップに対し裏が透けて見えるほど薄く加工してあるそうです。
発表が待たれる「iPhone 5(仮)」または「iPhone 4S(仮)」は当然薄型化が図られるでしょうから、この0.8mmという薄型DRAMはAppleにとって魅力的であるに違いありません。
また、現行の「iPhone 4」がすでに512MBのDRAMを搭載しているため、1GBに増量する可能性も極めて高いです。
日本で唯一のDRAM製造企業であるエルピーダメモリが開発したこのDRAMは7月から9月にかけて量産・出荷されます。9月の発売が濃厚との噂が多い新型iPhoneにこれが搭載されると期待せずにはいられません。
そのほか、iPhone・iPad関連記事はこちらをどうぞ。
■iPhone × Bluetooth、最強ワイヤレス化のススメ
■Mobile RAMの4段積層でパッケージ高さ0.8mmを実現した超薄型DRAMの量産技術を確立 – エルピーダメモリ