2015年4月9日、これまでのAndroidに加えてiPhone 6とiPhone 6 Plusでも「VoLTE(ボルテ)」による通話サービスがドコモ、au、ソフトバンクで対応となりました。
iPhoneのOSを「iOS 8.3」へアップデートし、キャリアアップデートを終えることでiPhone側の対応が完了しますが、そもそも「VoLTE」はどんなメリットのあるサービスなのかわからないという人もいることでしょう。今回はVoLTEの利点と設定手順について解説したいと思います。
VoLTEについてとメリットを解説
VoLTE(Voice over LTE)は高速通信LTEのネットワークを使って行う音声通話サービス。高品質な通話、素早い発着信を可能にするものです。
これまでの音声通話は3G、データ通信は3GとLTE、といった具合に別々の電波(ネットワーク)を使って行っていました。
例えば、従来はLTEでの通信中に電話がかかってきたり電話を掛ける際にはわざわざLTE→3Gに切り替えてが生じていたため、時間的なロスがあったんですね。電話がなかなか掛からないなぁ~と思った人もいるでしょう。
通話は3Gに切り替わっていた
VoLTEは音声通話もLTEでやってしまおうというもので、「プルル・・・」の呼び出し音が鳴るまでの時間を短縮し素早い電話の発着信が可能になります。また、通話中のデータ通信にもLTEが使えます。ビデオコール(テレビ電話)についてはiPhoneは非対応となっています(2015年4月9日現在)。
VoLTEを使う方法と設定手順
2015年4月9日の早朝、iPhoneのアップデートによりドコモ、au、ソフトバンク各社でVoLTEが利用可能になりました(Androidでも提供済み)。
VoLTEの利用を開始するには、iPhone 6またはiPhone 6 PlusをiOS 8.3にアップデートし、また、キャリア設定(19.1)にアップデートする必要があります。
キャリアアップデートのバージョンを確認する方法は「設定」→「一般」→「情報」→「キャリア」から確認できます(ドコモの場合は「ドコモ 19.1」になっていればOK)。
また、ドコモとauではすぐに利用可能ですが、auでSIMフリーiPhoneを使っている場合とソフトバンクのユーザーについては別途申し込みが必要(それぞれauお客さまサポート、My SoftBankから申し込み可能)。申し込みに関する手数料や月額料金は無料です。SIMカードの変更やプラン変更は不要となっています。
【設定方法】
設定手順を解説すると、iPhoneの「設定」→「モバイルデータ通信」→「4Gをオンにする」→「音声通話およびデータ」にチェックを入れることでVoLTEの設定は完了です。
(SIMフリーでのauと、ソフトバンクの場合は申し込み後に数時間後に設定を行ってください)
もし、VoLTEの利用をやめたいときにはこのチェックをオフにしてください。
【各社のVoLTEページ】
→ VoLTE|アリア|NTTドコモ
→ au VoLTE(ボルテ)iPhone
→ VoLTE(ボルテ)とは|ソフトバンクモバイル
MVNO(格安SIM)でもVoLTEを利用できる!
では、格安SIMでVoLTEを使いたい場合はどうなのか。問題なく格安SIMでも使えます。
例えば、ドコモのMVNOである「IIJmio(みおふぉん)」を例に挙げると、公式にVoLTEへの対応を発表しています。ドコモ同様にビデオコールには非対応です。
関連:
みおふぉん(音声通話機能付きSIMカード)でVoLTEは使えますか。 – mio高速モバイル/D
ちなみに、VoLTEは音声通話サービスなので高速データ通信量の消費はありません。追加の申し込みやオプション料金は不要。通常の音声料金で済みます。
実際にVoLTEを使ってみた!
アップデートしたiPhone 6 PlusからIIJmioのSIMを使い、ドコモのSIMが入ったVoLTE対応のスマホ「ARROWS NX F-02G」へ電話してみました。
ARROWS NX F-02GもVoLTE対応
すると、通話ボタンを押してからいつもよりも速めにつながり、音声も非常にクリア。
通話中もiPhoneの表示はLTEのままでした。
(なぜか、スクリーンショットを撮ると通話が終了します(^_^;))
使って損のないVoLTE
なお、auではVoLTEを利用すると、3Gネットワークが利用できないといった注意点があります。田舎や山などを除いてほとんどの場所でLTEが使えますからそれほど気にしなくていいかもしれませんが、普段から3Gしかつながらないという人はVoLTEの利用には気をつけてください。
しかしながら、逆にとらえれば、auは常にLTEだけを選択し続けるということなので、粗悪な3Gのデータ通信を利用せずに済むといった利点もあります。
僕はそんなに電話をする人間ではないのですが、やっぱり音がいいとこちらの声を伝えやすいですし、相手にとっても良いですよね。
きれいな音声で素早い電話を可能にするVoLTE。対応端末同士でしかVoLTEは機能しませんが、通話品質の向上も体感できるでしょうし、導入して損はないと思います。
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