2015年7月にオープンした「カレーのてちや」。場所は三重県松阪市にあります。東京・神保町に負けてない!と言ってくれてるカレー通のお客さんがいるほど味の評判が高いカレー屋さんです。
お店を切り盛りするのは積木哲史さん。それまで市の職員として働いていましたが、定年までこのまま1つの仕事しか知らないで人生を終えるのはもったいないと感じ、思い切って脱サラしてカレー屋をはじめたそうです。
3人のお子さんは全員芸術関係の道を進み、自身も彫刻が趣味という積木さんは、あえて美の追求ではなく、味を追求することにしたと言います。
その結果、マズイと言うお客さんは10人中10人いない自信作に。三重テレビの番組で三重県内のカレー店を巡ってカレーをつくる企画では、出演者が「県内で1番美味しい!」と言ったほどです!
早くカレーを紹介したくて焦る気持ちを押さえ、まずはカレーのてちやのお話をもう少しさせてください。
お店ができる前はキッチンカーでのみ販売していました。いわゆる移動販売です。今はお店がありますが、土日だけは「三重県立 みえこどもの城」に出店して移動販売を行っています。
なぜ、店舗があるのに未だに移動販売を行っているのか。それは、子どもたちが「てちやのカレーだ!」と喜んで食べてくれるから。
実はてちやのカレーは食べやすいよう辛味スパイスが入っていないのです。
キッチンカーで販売する際に流してるてちやのオリジナルソングがあるのですが、子どもたちが家に帰ってもその歌を歌っているらしく、そのくらい子どもには馴染みがある存在になってる!
きっと、てちやの味に慣れ親しんだ子どもたちは大きくなってもこの味を忘れられないでしょう。
そんな積木さんは大のクルマ好き。クルマいじりが得意で、修理もできちゃうそうです。
キッチンカーの自作にもチャレンジしたほど。残念ながらキッチンカー作りは失敗に終わりましたが(笑)今はきちんと作ってもらったキッチンカーで移動販売しています。
なんと、店舗へはプロのレーサーもわざわざ食べに来るそうで、実は知る人ぞ知る名店。積木さんはついついクルマ好きなファンと話し込み、閉店時間を過ぎているのに店を開けていることも少なくないんだとか。
間違いなく、クルマ好きが集まる聖地といっても過言ではありません。みんな積木さんとここのカレーが好きなんでしょうね!
やはり気になるのがてちやのカレーがどんな味なのか。それがもう、積木さんがめちゃくちゃこだわった末に誕生したおいしいカレーなのです。
ビーフカレー、ポークカレー、チキンカレーを実際に食べてみるとわかるのですが、それぞれのカレーで味が異なります。基となるスープはそれぞれ違うスープを用意していますからです。
さらに、ルーは26種類のスパイスを基本にしていますが、粉になる前のスパイスを仕入れて作っているこだわり。
先に言ったとおり、このカレーには辛味がないので5種類の辛味スパイスを入れて辛味を足して食べます。
小麦粉は使っておらず、小麦粉アレルギーの人でも安心して食べられます。
具材には主に三重県産の野菜や肉を使用。スープに使う香味野菜はほとんど地元産です。ただし、三重県が産地でない野菜は県外のを、また大量に使うトマトはイタリア産を仕入れています。肉は牛・豚・鳥どれも三重県産。いや~、ほんと、とことんこだわりまくってるんだなぁ。
たとえば、「松阪牛 牛すじ カレー」は基となるスープに松阪牛の切り落としや骨を使っています。ルーにはもちろん松阪牛のすじ肉が。コクのあるカレーになっていますよ(^^)
そうして完成した3種類のカレーは積木さんの努力の賜物というわけ。そのためとても手間がかかり、そんなに大量には作れないんだとか。
ほっぺたが落ちるとはよく言ってもので、てちやのカレーはまさに顔を押さえながら食べないと危ないぞ!おいしいカレー召し上がれ!
【カレーのてちや】
■営業時間:11:30~14:30/17:30~19:30(ラストオーダー)
■定休日:木曜日、第3金曜日
■テイクアウト:可能
■店舗住所:三重県松阪市小黒田町403-3
■移動販売:土曜日・日曜日(三重県立「みえこどもの城」にて販売)