ロボット掃除機「ルンバ」を販売するアイロボットジャパンは2017年8月3日、Wi-Fiに対応しスマホから操作ができる新機種「ルンバ890」と「ルンバ690」の2機種を発表しました。発売日は8月24日。
大きな特徴はルンバ890が69,880円、ルンバ690が49,880円という価格とWi-Fiです。ミドルクラスもしくはエントリークラスにも関わらずWi-Fiを搭載し、スマホアプリ「iRobot HOME」を使っていつでもどこからでも自宅のルンバに掃除をさせることが可能。スケジュールで指定した曜日・時間に掃除を実行させたり、外出先からいつでも掃除の指示や状況の確認ができます。
同社のルンバには先行してWi-Fiを搭載した最上位シリーズ「ルンバ980」「ルンバ960」がありますが、その下位モデルにあたるリーズナブルな「ルンバ890」「ルンバ690」にもWi-Fiを搭載してきたわけです。
「ルンバ690」は3段階クリーニングシステムに対応し、「ルンバ890」は毛が絡まりにくいことや、ゴミの除去量が最大50%アップした“AeroForceクリーニングシステム”を搭載しているといった特徴もあり、コストパフォーマンスに優れた機種です。
発表会のあった8月3日、登壇した挽野元(ひきのはじめ)社長からは「Wi-Fi対応のiRobot製品がIoT・スマートホーム分野で市場を牽引していく。今後はロボットとデータの結びつきをより強化してスマートホームを実現していく」といった発言がありました。
実は僕も2015年10月から最上位機種の「ルンバ 980」を永久モニターとして使わせてもらっていて、自宅のWi-Fiを通じて外出先からスマホで「ルンバ 980」へ掃除を指示したり、掃除状況を確認したりできる機能はたいへん素晴らしいと実感しているし、もう完全に手放せない存在です!今後のルンバはそういったWi-Fi対応機種がどんどん出てくるということになります。
この日発表された新機種「ルンバ890」「ルンバ690」はWi-Fiに対応。「ルンバ980」「ルンバ960」と合わせてこの4機種がWi-Fi対応のルンバです。
ただ、発表会で気になったのが“ルンバは全機種Wi-Fi対応です”とうたっていたこと。
あ、あれ?これまでのWi-Fi非対応モデルはもう販売しないのかな?と。
ここはハッキリしておきたいので、会場にいたスタッフさんに踏み込んで質問してみました。
――全機種Wi-Fi対応ですってことですが、今販売してるWi-Fi非対応モデルはもう製造も販売もしないってことですか?
「いえ、非対応モデルも販売は継続します。また、製造も行っていきます」
――そうなると、ルンバは全機種Wi-Fi対応って言えないんじゃないでしょうか?
「そうですね。。。Wi-Fi対応モデルが全シリーズからお選びいただける、といったイメージですね」
といったお答えでした。
つまり、全機種ではなく、全シリーズ(900、800、600の各シリーズ)にWi-Fi対応モデルが揃った、という意味のようです。それ、全機種って言わない気が。。。
んんん~。こういった表現ってすごく嫌だなぁ。。。この発表会をきっかけにして将来的にこれから販売する全機種にWi-Fiを搭載していくんだろうけど、非搭載モデルを併売していく現段階において「全機種」と言っちゃうのはかなり怖いな~というのが消費者目線での意見です。
プレスリリースの中には“一部、限定モデルに限り、Wi-Fi対応ではない場合がございます”との表記がありました。
僕のように確認しなかった他のメディアの記者はすでに「全モデルがWi-Fi対応」と記事に書いちゃってるし、これにより多くの読者が勘違いするはず。これでいいんでしょうか。どれがWi-Fi対応なのか非対応なのかを調べるまでもなく、全てのルンバがWi-Fi対応だと信じて買ってしまう消費者が今度出てくるかもしれません。
ルンバは便利で性能が良くて、スマホ操作がめちゃくちゃ快適なのは紛れもない事実だし、僕はすっごくルンバが好きです。なので、たくさんの人にルンバを使ってほしいと思うし、この良さをもっと広めたいです。でも、消費者には誤った選択をしてほしくありません。
今回、買ってみたらWi-Fi非対応だったなんて悲しい目に遭う消費者がひとりも現れないよう、アイロボットアンバサダーの僕がここにハッキリ書いておくことにしました。
繰り返しますが、Wi-Fi対応機種は4機種。すでに販売中の「ルンバ980」「ルンバ960」と、2017年8月24日に発売となる「ルンバ890」「ルンバ690」です。