2011年1月23日、カプコン主催の「『ゴースト トリック』(iPhone版)体験ブロガーイベント」に行ってきました!
もともと、『ゴースト トリック』は2010年6月にニンテンドーDS用ソフトとして発売されたのですが、その後iPhone・iPod touch版アプリとしては2010年の12月16日にリリースされた大人気の謎解きゲームです。
■iPhoneアプリ版『ゴースト トリック』の特徴
- キャラクターや物の動きが超なめらかでリアル!
- 演出がカッコイイ!
- 謎解き&ストーリーが面白い!
ゲームの進め方としては、
主人公は各章ごとに死んでしまう人を目撃するのですが、その死亡時間を“4分”戻します。そして、再び進んでいく時間の中で悪者の邪魔をし、本来は悪人に殺されるはずだった人の命を救うのが目的です。
プレイヤーは画面をタッチして主人公の魂をいろいろな物に乗り移して行き、物を操作して、ちょっとずつ人の行動を変え、悪人から人の命を守る。という感じです。
おそらく、遊び方は動画を見てもらった方が理解しやすいと思うので、こちらの動画をご覧ください。
PV動画はこちら。
さて、「『ゴースト トリック』(iPhone版)体験ブロガーイベント」に参加してきたわけですが、このイベントはトークセッション形式のイベントで、プロデューサーの竹下博信氏(左)とディレクターの巧舟氏(中央)、さらにはミステリー作家の有栖川有栖氏(右)が『ゴースト トリック』について、制作裏話などいろいろと語ってくれました。
プロジェクトチームの取りまとめやお金の部分、CMなどのほか、海外展開を考えたり、ビジネス面を担当したのが竹下博信プロデューサー(左)。
ゲームのクォリティーを高めるために調節したり、『ゴースト トリック』のストーリーを書いたほか、絵かき、プログラマー、音楽、などのチームを作ったのが巧舟ディレクター(中央)です。
以下、トークセッションでの内容です。
■開発の過程で注意したところ
人と人との人生がからんでいくところをつなげて並べるのを注意した。(巧)
スケジュールの調整に気をつけた。帰っちゃっていいのか?あと2時間働けるだろ?とかw(竹下)
■イベントに参加して
発売前のプロモーション段階から海外のゲームイベント「E3」に行って、直接声を聞いてエネルギーをもらった。
ネットでも意見をくれて、良かった。(巧)
E3でゴーストトリックを出展して、賞をもらった。国内外で高く評価してもらった。国内では文化庁メディア芸術祭でエンターテインメント部門審査委員会推薦作品となった。(竹下)
企画の段階で海外展開を考えていた。文字がなくても楽しめるように作った(巧)
■iPhone版を制作しようとしたことについて
「最初、iPhone版の制作はまったく想像していなかった」(竹下)
「でも、iPhoneなどでプレイできたらいいな~とは思っていた」(巧)
「Twitterで今から始まりますとツイートしたかったが、リツイートの仕方がわからなかった。ハッシュタグを理解するのに1ヵ月かかった(笑)」(巧)
「俺も(笑)」(竹下)
■ミステリー作家の有栖川有栖さんが会場に登場
「クリアするのがしんどかった。よくつくりこんであるなぁ~と思った。演出のあの手この手は大変だったでしょうね~」(有栖川有栖)
「印象に残ってることは、何かを利用して場所を移動するのにとまどったけど、あとになって役立つようになってるところがあって、コツがわかってくると、。。。結局、しんどかったですね~w」(有栖川有栖)
「直したいですね(笑)」(竹下)
「パズルを解く面白さがある。ストーリーも、ミステリーも素晴らしい」(有栖川有栖)
■iPhone版『ゴースト トリック』について
「ミステリーを楽しんで欲しい!」(巧)
「電子書籍が話題になっていますが、小説なども変わっていって、ゲームとも近くなっていくんだろうと思う。読者が触れる、動画を取り込む、そんなゲームと小説の中間になるような感じになるかなと思う」(有栖川有栖)
「表現手段がゲーム。iPhoneはチャレンジだった。Twitterでのレビューで、リアルタイムでの感想がもらえてユーザーとの距離感が縮んだ。iPhoneでの表現も変わった」(竹下)
「ゲームって、残りページ数がわからないのが強み」(巧)
「本や映画って残りのページや時間がわかるから、終わりのタイミングが予測できてしまう。ゲームはそれがわからない(残量が見えない)から、ドンデン返しがあって面白い」(有栖川有栖)
「DSとiPhoneの解像度が違うので、素材の作り直しを行った」(巧)
「“旗”につまづいた(笑)」(有栖川有栖)
■電子書籍
『ゴースト トリック』のようなコンテンツが電子書籍を成長させる?(司会)
「お金がかかる。。。(笑)」(巧)
「本でないと楽しめないという書き手や作品が現れたり、ゲームとして楽しめるものが出てくるかもしれないし、いろいろな可能性があると思う」(有栖川有栖)
■逆転裁判
『逆転裁判』は宝塚で舞台化された。『ゴースト トリック』も舞台にしたらどうでしょう?(司会)
「宝塚と逆転裁判は相性がいい。そういえば、『ゴースト トリック』も舞台っぽいゲームなのでやってみたい」(巧)
「歌舞伎で(笑)」(有栖川有栖)
■Q&A
・タイトルについて
→最初は違うタイトルだった。ゴゴゴゴゴースト、ひょーいどん、とりつく、とか。商標の関係で取れないタイトルもあった。
・キャラの動き
→実は「モーションキャプチャー」で取り込んでいない。細かい動きを一つ一つ手作りで割り当てていった。まず、必要な動きを挙げてから動きを作っていった。歩きの動作だけで決めるのに1ヵ月かかったものも。(巧)
・DSへのiPhone移植で大変だった点
→スケジュールが短かった。DSのスタッフがそのままiPhone版を作ったので、勉強が大変だった。作業としては早めに進められた。マルチタスクに対応したないといけなかったことが大変だった。ゲーム機では100%のスペックで出せるが、iPhoneは途中で電話がかかってくるなどマルチタスク処理に気を付けないといけなかったのが大変だった。iPhoneゲームは短期間に軽いものを作るのは主流だが、『ゴースト トリック』はわりと大きなタイトルなので作業的な負荷がかかった。(竹下)
・『ゴースト トリック』の続編の可能性は?
→海外版を発売したばかりなので、今はその反応を見たい。(竹下)
■ニュース
遅くとも2月上旬までにはアップデートする予定で、『ゴースト トリック』はiPadにも対応となります!
また、「ゴーストパズル」「ミサイルおみくじ」といった追加要素もありますよ!
お土産に、iPhone用『ゴースト トリック』ステッカーを貰いました~!
■イベントの感想
個人的には今回のイベントについて、トークセッションで開発秘話を聞いてもらうだけではなく、実際にiPhone版の『ゴースト トリック』をみんなに触ってもらう機会を設けた方が良かったのではないかと思いました(『ゴースト トリック』を遊んだことがないブロガーもいたかもしれないので)。
また、イベントが始まる前に配布された資料には、“トークセッション中のカメラ撮影は禁止”みたいなことが書かれていたのですが、途中で司会の人が「どうぞ写真を撮ってくださいね。」のように言っていました。運営と進行側の意思疎通ができていないように感じられ、僕も含めブロガーはみんな戸惑っていました。撮影OKだったのなら最初からもっと写真を撮っていたと思います。。。
イベントはともかく、
『ゴースト トリック』のゲームはとても面白いので、このブログを読んでくれた方々にはとにかく触ってみてほしいと思いました!