こんにちは!アスナファンの@asuka_xpです。
2012年11月24日、電撃文庫の大人気ライトノベルでアニメも超ヒット中の「ソードアート・オンライン(SAO)」「アクセル・ワールド(AW)」の原作者である川原礫さんとアスキー・メディアワークス電撃文庫編集部副編集長の三木一馬さんの講演会(慶應義塾大学アニメカルチャー研究会主催)が開催されました!
事前の申し込みで抽選に当選した@muusan31と@roppayさんと一緒に、会場となった慶應義塾大学の第54回三田祭に行ってきましたよ~!
一緒に行った@roppayさんのレポートはこちら!
→ 『アクセル・ワールド』『ソード・アートオンライン』の中の人川原礫さんと三木一馬さんのトークショーに行ってきた。 – オタしましょっ
まさか、編集者である三木さんがいきなり「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」をネタバレし始めるとは思いませんでした!!(実際はネタバレしませんでしたけどw)
約1時間半に及んだ講演会は、熱烈なファンが集まったこともあり、SAOとAWネタで終始盛り上がりました!
みなさんのトークを可能な限りメモしましたので、良かったらご覧になってください♪
自己紹介から面白かった
■川原さんのプロフィールについて
2008年、アクセル・ワールドの「第15回電撃小説大賞<大賞>」の受賞は現編集担当の三木さんから「残念ながら。。。大賞です!」とドッキリで報告される。
2012年11月現在、著作累計990万部!12月には1000万部を突破間違いなし!拍手(笑)
■三木さんのプロフィールについて
2008年、川原さんにドッキリ報告をしたあげく、担当になる。
2011年、2010年のオタク大賞<前島賢賞>を受賞。
声優もやったらしい!
■電撃文庫
アスキー・メディアワークス発行の文庫レーベル。面白ければなんでもあり!がコンセプト。小説賞は新人としての受賞は難しいとされている。
2010年10月「とある魔術の禁書目録」が創刊以来初の1000万部突破。
次はSAOか?と期待が高まる(笑)
1000万部を突破したら、川原さんは去年建ったアスキー・メディアワークスの新しい事務所の入っているビル上にある居住棟の一部屋をいただきたい、と(笑)
AWとSAOについて
■アクセル・ワールドについて
もともとは小説投稿サイトに「超絶加速バーストリンカー」というタイトルで発表されていたもの。それを大幅に改稿して電撃文庫にて発売。現在シリーズ12巻で累計310万部。
川原さんは一次発表までが一番緊張したとのこと。
三木さん曰く、選考ときにアクセル・ワールドを一番最初に読んだ。最初に読んだ作品って選考の基準になっちゃうものだが、そのあとに読んだ30作品はどれもアクセル・ワールドよりも面白いものはなかった。
川原さん「選考のときって作者のプロフィールをぜんぜん見ない?」
三木さん「最初は見ない。評価を書いてからプロフィールを見るようにしている。」
なお、2013年から大賞の賞金が300万円にアップする。今年までは100万円(笑)
川原さん「今年みたいに二人受賞すると600万円になっちゃいますね。。。」
■ソードアート・オンライン
2002年の電撃ゲーム小説大賞に応募するため執筆した。しかし、応募を断念して自分のウェブサイトに掲載した。その気分転換に書いていたのがアクセル・ワールド(笑)アクセル・ワールドの打ち合わせ中にソードアート・オンラインを読んだ担当編集者の提案により電撃文庫から発行されることになった。
シリーズ11巻累計630万部。
今のシリーズもウェブサイトで掲載しているが、読者の感想はありがたいんだけど、モチベーションの持続が大変。
川原「今でこそネットゲームっていうのは中高生にもようやく浸透してきたが、2002年当時に受賞してもあのときは理解してもらえなかったかも。」
川原「1999年に初めてMMORPGをプレイした。それにすごい衝撃を受けた。」
三木「ゲームやってるだけの小説(笑)」
三木「アクセル・ワールドの打ち合わせ中に、本編に出てこない設定が出てきてこの人すごいな~と思ったら」
川原「ソードアート・オンラインの流用です(笑)」
三木「それで4200ページくらいある原稿のソードアート・オンラインを送ってもらって、読ませてもらったらすげぇ面白かった。」
三木「より多くの人の楽しんでもらいたいなという想いが強かった。でも、すでにできているコミュニティーの方がすごかった。」
川原「10年も前の作品なので、自分で書き換えたいという想いも強い。」
■創作について
12月10日に発売されるソードアート・オンライン11巻の原稿が表示される。そこに三木さんが赤字でセリフやシーンを追加指示している。
(こういうのが編集者と著者のコミュニケーションなんでしょうね~)
三木「既存のファンにニヤニヤしてもらえるかどうかを意識している。」
――川原さんが書くときに工夫している点は?
川原「ライトノベルってあまり何ページにわたって心理描写をしているとセリフが書けなくなっちゃう。なので、あまり心理描写を長く書かないようにしている。アクセル・ワールドのはるゆき君は長い(笑)」
川原「女性キャラのビジュアル描写は少ないと思う。」
――キャラクターの設定が先?物語が先?
川原「どちらかというと、全体的な世界設定が先。そこに当てはまるようにキャラクターを作ってる。アクセル・ワールドは加速の世界なので、主人公は逆にあまり加速しないような感じで。」
――アニメ化の反響によって世界観を変えたりしている?
川原「それはないけど、ネットゲームの流行りで、小説内のゲームのアップデートをやりたいと思っているけど、実際は難しいかも。本当は最初から書き換えて細かいルールまで書き換えたいなぁ(笑)」
川原「2つの小説を書いてると、頭の切り替えは大変。3~5作を並行で書いてるライトノベル作家さんはどうやって頭を切り替えてるのか不思議(笑)」
――書いている際に二人の意見が割れることはある?
川原「僕が三木さんのロボットなので、三木さんの言われるままに(笑)ただ、アクセル・ワールドのクライマックスシーンでははるゆきのセリフを入れるかどうかでもめた。」
三木「でも、逆に、もめたのがその1回だけしかないのは、二人の息があってるってこと(笑)」
メディアミックスについて
アニメAW・SAOプロデューサー大澤、アニメAW宣伝担当サンライズ米川、アニメSAOプロデューサーアニプレックス柏田さんが追加登壇。
■自己紹介
大澤「企画。アニメ化したいとエントリーした。三木さんからの司令があった。三木さんからこの2つの作品を20周年の顔にしたいと言われた(笑)」
米川「宣伝担当。商品開発やHP周り、雑誌周りをやってる。」
柏田「三木さんから原作を預かり、パッケージを売ることが仕事。同時に、SAOの文庫やゲームを売ることのプロジェクトで自分のできることを引き受けている。」
――両作品の短篇集の話を入れた意図は?
柏田「アニメのSAOではアスナがキリトを好きになる心情を一番大切にしたかった。キリトはソロプレイヤーから成長する過程といった、時系列を描きたかった。川原作品は女の子がかわいいので、そこを入れたかった。」
米川「アニメのSAOは最初に時系列表を作った。Excelの表で。AWではアニメとしてシリーズ構成をどうするかで作っていった。これは必要だよね、という感じで短編から拾っていって構成した。川原さんにその場で書いてもらったりもした。」
川原「どこまで口出ししていいかわからなかったが、ちょっとしたセリフや単語の修正をやった。」
――アニメ化については原作に忠実に作るべき?オリジナル路線でOKだと思う?
大澤「これを原作者の前で言えと?(笑)アニメ化するにあたって、変えた方がアニメ映えすると思う。」
米川「どっちがいいっていう答えはない。全部オリジナルでも面白いし。せっかく作るのであれば、現場の監督や脚本家もクリエイターなので、どうしても独自要素を入れたくなる。」
柏田「原作に忠実に作るべき。面白いからアニメ化するわけだし。ただ、短編の話を入れるとなると、そういうのも必要かなと。」
――三木さんと川原さんはアニメ製作にどのように関わったか
三木「原作のファンに最も近い代表者として、意見を言える人間として関わっている。具体的には、SAOだとシリカたんペロペロ。絶対に触手を入れろとか(笑)」
川原「原作のときから触手は三木さんに入れろと言われた(笑)」
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――ゲーム化では関わってる?
川原「シナリオのチェックをやった。届いたシナリオが膨大な量だったのでチェックが大変だった。文庫の原稿データは300KBくらいなのに、ゲームだと3MBくらいあった。」
三木「例えばドラゴンボールのゲームをやってて、悟空がこんなセリフ言わないよ、って思いたくない。(そういうチェックをした)」
――声が加わることで印象が変わったキャラクターは?
川原「最初から違和感は感じなかった。」
三木「最近、黒雪姫がドジっぽいのはみさわさんのせい?」
川原「若干(笑)」
アニメカルチャー研究会によるパンフレット(1部100円)も作成された
質疑応答
――登場キャラクターで誰に一番似ているか?
川原「四角いメガネしかいない(笑)」
三木「実は一度だけ声優やったことがあって、メルル!って言いながらオタ芸する声をやった。」
川原「AWのはるゆきから良い部分を除くと、僕になる(笑)」
三木「会場内では男キャラで誰が好き?」
(会場から各キャラクターの名が挙がる)
三木「クライン?嘘付け(笑)グッズ制作側として参考にしたい。」
米川「はるゆきは豚の方がいいんじゃないですかね?って声が多い(笑)」
三木「女キャラでは誰が好き?」
(会場ではリズベットが多い。事前アンケートではアスナが多かったが。)
三木「リズベットは幸せにならない方がカワイイ!」
――SAOのプレイヤーだとしたら、何をする?
三木「チーターに憧れると思う。PKどころか、チートやろうとしてショボイ敵にやられる。マリオカートやってても自分がやられるし。」
川原「新聞屋をやりたい。」
――アニメプロデューサーから見た川原作品はどうですか?
大澤「アニメ化するってことは面白いわけですよ。エンタテインメントとしての王道。プロデューサーだったら川原作品を誰でもアニメ化したいと思います。」
川原「お子さんと見てる?」
大澤「子供の前で号泣して、お父さんキモいって言われた(笑)」
米川「子供でも見られるヒーローものが好きで、王道的な少年の成長みたいのが好きなので、個人的にもすごい楽しい作品。アニメ放送の数日前とかギリギリに映像チェックが来ることがあって、大変だったが楽しみに見てた。」
柏田「川原作品=勝って当たり前だったので、個人的にすごいプレッシャーだった。サンライズさんがAWであんなに動くフィルムを作ってくれたので(笑)」
――両作品が人気作品だと実感したのはいつ?
川原「えぇ~!?一番最初は、SAOの原稿をHPに載せて、オンラインノベル専用の検索エンジンに登録し、その日のうちに感想がけっこう来たときがすごく嬉しかった。ネットだとリアルタイムで感想をもらえることに中毒になってる(笑)」
――三木さんのおすすめの健康法は?
三木「尊敬する先輩が言ってて、え?となったが、風邪には興味が無いと答える、と言うようにしている(笑)興味をなくすと、風邪引かない。」
川原「編集部でバナナ出てきたから、バナナ健康法かな?と思った。」
三木「バナナ好きなんで(笑)」
三木「過密スケジュールの管理については、すぐ決めるようにしてる。決めたらこれはこうなったらこう対応しようと考えておく。1日200~300通メールが来るので、そういうので時間とられないようにすぐ決めるようにしている。」
川原「編集者へは、メールの返事を速くしてください、ってことだけを求めていたけど、それってすごく大変なことだったんですね?(笑)」
――川原さんが初めて声優やった感想
川原「最初は軽い気持ちだった。でも、1回経験すれば十分(笑)」
(ここでそのセリフを言ってほしいな~)
川原「ちょっとセリフを忘れちゃった。。。裏話としては、主役のかじさんに残ってくださいって言われて指導してくれたけど、奥にいるみさわさんがニヤニヤしてた(笑)」
■最後に
三木「今日来ていただいた側のことを考えて登壇した。来て良かったな~と思ってもらえたら嬉しい。」
川原「今年はいろいろ顔を出させていただいた。何事も経験で、今日は楽しくしゃべらせてもらった。これからも両作品続きますので、最後までよろしくお願いします。」
大澤「ゲストで出さえていただいたわけですが、作品を通してみなさんと向き合うことが多いが、こうして集まってくれた人たちの顔が見られてこちらが勉強になった。」
米川「宣伝担当だけど、こういう機会ってありそうでなかった。ゲームの発売も控えているので、楽しみにしておいてください。」
柏田「今も現場では監督やキャラデが死ぬ気で作ってると思います。」
三木「電撃小説大賞で20周年ということで、電撃学校大賞という学生を対象とした何でもいいジャンルの賞もあるので、どうぞ!」
講演会に参加した感想
実を言うと、ライトノベル版のアクセル・ワールドもソードアート・オンラインも僕は読んでいません。アニメが好きなので今回の講演会に参加しました。
ですが、川原先生や三木さんのお話、また、プロデューサーや宣伝担当の方々のお話を聞いて、いろいろ感じることがありました。
アニメ化にあたり、原作からの変更やいろいろな要素を付け加えたりと、ラノベ版をそのままアニメにしているわけではない。
作者と編集者の連携によって、セリフをより良くしたり、シーンをもっと面白くしたり、そういうお互いの意見をぶつけ合って作られているんだな~ということがわかり、すっごく刺激的でした!
電子書籍を誰もが簡単に出版できる時代になったとよく言われますよね。僕もそう思います。
しかし、今回の講演会でお話を聞いて、やっぱり編集者の力ってすごいんだなぁ~と思わせられました。
そして、アニメの製作にあたっては、さらに多くの人の意見が取り入れられ、今僕が観ているものになっているんですね!
川原先生はSAOとAWを書きつつも、新たな作品を書きたくて仕方がないとおっしゃっていました。川原作品の次回作に期待するとともに、僕はますますSAOが好きになりました!
(読みにくい点は若干追記・更新しました)
なお、参加者の事前アンケートでは、好きなキャラクターの第1位がアスナでした♪
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【主題歌の情報】
新オープニング(OP)は藍井エイルさんの曲『INNOCENCE』です♪
エンディング(ED)曲は春奈るなの『Overfly』。