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スマホ時代に電子書籍端末は必要?Kindle VoyageとFire HDX 8.9レビュー

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電子書籍、読んでますか?iPhoneやAndroidのスマホもしくはタブレットを持っていれば電子書籍アプリを通じて電子書籍を読むことが可能です。僕はわざわざ電子書籍用の専用端末で電子書籍を読むなんてバカバカしいと思っていたんですね。

そんななか、Kindle端末をモニターしてみませんかという依頼が舞い込んできました。スマホで電子書籍を読んでいる僕は専用端末を買おうとは思っていなかったので、とりあえず期間限定で「Kindle Voyage」と「Kindle Fire HDX 8.9」の2機種をお借りし、モニターレビューさせていただくことにしました。

そもそもKindleって何か?

「Kindle(キンドル)」はAmazonが販売している電子書籍を読むための専用タブレット端末です。
インターネットに接続し、いつでもAmazonの電子書籍ストアからさまざまな電子書籍を購入し、そのままKindleで読むことができます。このKindleで読める電子書籍を「Kindle電子書籍」といいます。

先に言ったとおり、iPhone・Androidなどのスマホ・タブレットには電子書籍を読むためのアプリがありまして、Kindle電子書籍もAmazonのアプリをインストールすれば読むことが可能になっています。AmazonとしてはたとえKindleの端末が売れなくてもKindle電子書籍が売れれば良いので、iPhoneやAndroid向けにアプリを提供しているわけです。

じゃあ、どうしてAmazonはわざわざKindle端末を販売しているのか。僕は実際に使って試しながらその理由を知りたいと思いました。すると、その強みとともに弱みもわかってきました。

手頃なサイズ感で気軽に持ち運べる

さて、まずは「Kindle Voyage」のレビューから。
Kindle Voyageは文庫本サイズのコンパクトなボディに、6インチのe-inkのディスプレイを搭載し、本の文字が読みやすい設計になっています。180グラムという軽さの中に数千冊の電子書籍を保存可能です。

Wi-Fiのほか、3Gモデルでは無料で携帯電話の電波を使用することができ、いつでもどこでも電子書籍をダウンロードできちゃいます。これは便利!

また、フロントライトなしで表示している間はまったく電力を消費しない特徴を持つe-inkディスプレイのおかげでKindleはものすごい省エネなんです。ワイヤレス機能をオフにした状態で毎日1時間くらい読書する場合、2~3週間はバッテリーが持っちゃう。凄すぎます!バッテリーが切れても、スマホのようにmicroUSBで充電できるので安心です。

電子ペーパーのページ送りがわかりづらい

そんな「Kindle Voyage」を使ってみてわかったのが、e-inkディスプレイならではの“癖”です。e-inkディスプレイは同じ文字や画像を表示し続けるのは得意な一方で、高速な表示の切り替えが苦手。動画の表示用途には向いておらず、アニメーションやスクロールなどがやや遅いんです。

Kindle Voyageは紙の本ではありませんから、ページを読み終えたら画面をタッチして次のページを表示します。

紙の本はもちろんですが、たいていの電子書籍アプリではページをめくるときにペラっとページがめくれるアニメーションがあり、次のページに移ったことが視覚的にわかるようになっています。ところが、Kindle Voyageはアニメーション表示が苦手なのでアニメーションせず、パッと次のページに切り替わります。

この「パッ」というのがキレイな「パッ」ではなくて、ページの切り替え時に残像のようなものが見え、モヤモヤします。
また、上のVine(6秒動画)で撮ったように、ときどき真っ黒くなることもありました。

e-inkディスプレイには省エネと屋外で見やすいといった強みがある一方、僕はこの残像現象が非常にストレスを感じ、弱みでもあると思いました。

ボタンがすべて裏面にあるのは使いづらい

Kindle Voyageは画面の両サイドにボタンがあるほか、裏面に電源ボタンがあります。
また、もう1つ借りたKindle Fire HDX 8.9は電源ボタンと音量ボタンが裏面に設置されています。


(左:Kindle Voyage、右:Kindle Fire HDX 8.9)

Kindle Voyageは滅多に電源を切ることがないので、電源ボタンが裏面にあってもぜんぜん気にならなかったのですが、Kindle Fire HDX 8.9はこまめに電源ボタンを押してスリープさせておかないとどんどんバッテリー残量が減ってしまうので、この電源ボタンが裏面にあるというのがけっこう苦戦しました。押しづらい。一般的なタブレットのように側面に付けてほしかったなぁ。

Kindle Fire HDX 8.9はなかなか良い!

先にボタンの配置について不満を書いてしまいましたが、ここで「Kindle Fire HDX 8.9」の特徴を。

Kindle Fire HDX 8.9は8.9インチで2560×1600ドットという高解像度ディスプレイを搭載した高機能タブレットです。Amazonのコンテンツ(電子書籍や映画、ゲームなど)をダウンロード購入して、すぐに使えることを第一にした独自メニューになっています。

電子書籍のページをめくる際にはペラっとするアニメーションはありませんが、ページがスルッと隣に流れていく視覚効果によって次のページに移るのがわかるようになっています。このあたりはKindle Voyageよりも自分好みで気に入りました。

また、ここ最近のAndroidタブレットとほぼ同等のスペックを搭載し、めちゃくちゃ高性能なので操作性はサクサク。ゲームは試していませんが、ハイクオリティなゲームをプレイするときにも威力を発揮しそうです。また、Amazonでの買い物はもちろん、ビデオやゲームなどのダウンロード購入をしやすい設計にはなっています。

もちろん、カラーディスプレイなので、カラー版の電子書籍を楽しめるだけでなく、ダウンロード購入した映画や写真、カメラ撮影なんかも可能です。

どんな人に向いているか

モニターした身から率直な感想を言うと、僕自身は今回のKindleや楽天のkoboのような専用端末はやっぱり持ってても使わないな~と思いました。

では、どんな人には向いているのか思ったことを言っておきますと、Kindle Voyageはコンパクトなのでバッグや上着のポケットに入れて持ち運ぶのが容易です。スマホで全部済ませられる人には不要でしょうけど、電子書籍を読みたいけどスマホを使っていない人には勧めたいですね。

また、Kindle Fire HDX 8.9は普通にタブレットとしても使えるので、現在タブレットを持っていない人で、大きくてキレイな画面で電子書籍も動画もインターネットなども楽しみたい人には良いと思います。

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