2015年5月7日、任天堂が2015年3月期の決算を発表。連結経常利益は2014年3月期と比べて12倍の705億円になり、従来計画していた数値(500億円)を大幅に上回る決算となりました。
最終的な純利益については、2014年3月期は232億円の赤字でしたが、2015年3月期は418億円の黒字に転換しました。
配当金についても増額。2015年3月期の配当は当初130円を計画していましたが、180円に増額したのです。ちなみに、2014年3月期の配当は100円でした。つまり、前の期と比較して1.8倍に増えたということです。
2015年3月期の決算で経常利益と純利益が大幅に増えた理由は円安による為替差益が多額に発生したのが主因。
2016年3月期についてはこの円安のメリットがなくなること(同社は1ドル=120円、1ユーロ=125円で計算している)を見込み、経常利益と純利益はそれぞれ22%減の550億円、16.4%減の350億円を予想しています。
ただし、売上高と本業の儲けを示す営業利益についてはプラスを見込んでおり、このことから為替の影響を無視しても好調な業績になるだろうと同社では見ているようです。
サプライズとして、同日(7日)にはUSJ(ユニバーサルスタジオジャパン)などを運営する米ユニバーサルパーク&リゾートとの業務提携を発表。テーマパークに任天堂のゲームキャラクターを活用したアトラクションを設置するなど、任天堂の新たな収入源になるとの期待が高まります。
日足チャート 株探より
任天堂の決算発表とユニバーサルパーク&リゾートとの業務提携発表、加えてDeNAとの協業によるアプリサービスについて年内には開始することが明らかになり、これを受けて5月8日の株価は一時21,610円まで上昇。2015年4月22日に付けた年初来高値(21,055円)を突破しました。なお、任天堂の第75期定時株主総会は6月26日開催予定です。
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