「モバゲー」を展開しているディー・エヌ・エーですが、ケータイゲームに関して11月27日付で三菱UFJ証券が面白いレポートを出しています。
ポイントをまとめると以下のような感じです。
- ソーシャルゲームは全ユーザーの内、5~10%程度のユーザーはアイテムを購入して遊ぶ。そのユーザーは1ヵ月に2000円前後のアイテムを購入する。
- そのためには当然ながら魅力的なコンテンツを提供する必要があり、それはクリエイターやプロデューサー次第。同社にはそういう人材に恵まれている。
- 単なる暇つぶしではなく、コミュニケーションの1つとして利用しているユーザーが有料コンテンツを購入することが多い。
ケータイ公式サイトでは月額315円という料金体系が多いですが、魅力あるコンテンツに対しては月に2000円も出すユーザーが1割程度はいるということ。基本は無料なのに、あえてお金を払ってまでアイテムを買う。特にそれはコミュニケーション性の強いコンテンツに見られることが多いと指摘しています。
■有料でも使うのか
先日、あるアンケートで「現在のWebサービスが有料化したらどうするか?」という問に対して、約7割の人が他の類似サービスを利用すると答えたそうです。残りの人はそのまま有料でも使い続けると。有料でも使いたいという人が3割近くいるというのは、案外多いなぁと感じました。そのWebサービスが成功している例だと思います。
つまり、お金を払っても使い続けたいと思う魅力あるコンテンツにはその価値があり、その要因として、ユーザーを掴んでおくための付加価値が必要と。
三菱UFJ証券が言っているように、それがコミュニケーション性のあるものかもしれませんし、グリーの釣りゲームにあるようなゲームを有利に進められる有料アイテムかもしれません。
■無料でのサービス提供に限界
モバゲーのユーザーは約1500万人いますが、そのうちの1割ということは150万人。彼らが毎月2000円を有料アイテムにお金をつぎ込んでいるとなると、実に30億円という売上高がモバゲーのゲームポータル事業に入ってきます。すごいですよね。アバターを着飾るために、洋服などのアイテムを購入するのだとか。そのことによってコミュニケーションがしやすくなるのは、なんとなくわかるような気がします。確かに実際、新しい洋服を買ったり、髪型を変えたときって他人に早く見せたくなりますのんね。
単なる無料サイトであればこれはゼロとなり、広告収入に頼らざるを得ません。しかし、不況で広告を出稿する企業が減っている今、無料で何でも提供するというのは無理が生じてきています。
無料サービスであるTwitterが有料化する、なんていうウワサもありましたが、一部の大手サイトを除き、ゲームサイトや情報提供サイトなどすべての無料サービスがいつ有料化してもおかしくないと思います。そのとき、我々ユーザーはどこにお金を出すべきか、どんなコンテンツならお金を払ってでも利用したいかを見極める必要があり、企業側も今まで以上にユーザーのことを考えたコンテンツ作りに励むことが求められるようになるでしょう。
なお、10年1月末からはモバゲーのオープン化が始まり、サードパーティーによるゲームなどコンテンツ提供が行われる予定です。
【参考】三菱UFJ証券のレポート
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