映画『カラフル』がBlu-ray/DVD化されるにあたって4月1日まで開催されている記念イベント「原恵一映画祭」に参加し、その中の『カラフル』の上映会に当選したので観てきました!
どんなお話かを端的に表現すると、
罪を犯して死んじゃった主人公(ボク)が抽選でもう1度生き返ることになったんだけど、自殺を図って一命を取り留めたコバヤシマコトという少年として人生を歩むことになり、そのなかで家族の温かさや友達の大切さを感じていくという物語です。
生前の記憶がなく、まったく性格の違うボクの魂がマコトに入ったということで、それまでのマコトを知る周囲の人間は急に性格が変わったとビックリするんですね。
ボクはマコトを演じるうちに、どうしてマコトが自殺したのかその理由を徐々にわかるようになっていき、自分の周囲に対して不信感を抱くようになります。中身はボクのはずなのに、それまでのマコトと同じように暗くておとなしい引き篭もりがちな人間になっていくわけです。
しかし、父親や友達と接していくうちにその心境に変化がみられ、ボクはだんだん心を開いていきます。
そんな1度人生を終えたボクが1人の少年として生きていく様子が描かれています。
あまり多くを説明してしまうとネタバレになってしまうため曖昧な表現に止めておきますが、とにかく最後にはとても爽やかな気分になって、生きてるっていいな~、人とつながっているっていいな~という気持ちになる作品でした!
また、随所に登場する実在する景色や場所も見所の一つ!
東急田園都市線沿いの二子玉川(ふたこたまがわ、通称「にこたま」)駅や多摩川の河川敷、街の様子がとてもリアルに描かれています。僕も数年前にその周辺に住んでいたことがあったので、『カラフル』を観ながらとても懐かしい気持ちになりました!
細部まで描かれている街の景色や電車など、作品中に登場する絵がすごくきれいです!
森絵都さんの小説が原作となっており、すでに原作を読んだ人のなかには映画よりも小説版の方が良かったなんていう意見もありましたが、作品の良し悪しは個人差です。
すべてのシーンを想像で観ることができる小説は、読んだ人の想像力次第で良いシーンはより良く、暗いシーンはより暗く見えるはず。一方の映画というのは、作り手が表現する画を見せてくれているわけで、視聴者はそれを楽しめば良いものだと僕は思っています。
僕が映画の感想を言うときは決まって言うようにしているのですが、映画を観ないうちに映画の評価をするのは間違っています。食べてみないと美味しいかマズいかがわからない料理のように、映画も観てみないとわかりません。また、その感じ方は人それぞれです。
僕はこの『カラフル』の評価をすると、最初は暗くて眠くなりそうな作品だな~と思いましたが、ストーリーが進むにつれて徐々に作品の中に引きこまれていきました。夕食時に主人公のボクが泣きながら自分の気持ちを家族に伝えるシーンでは、目頭が熱くなってしまうくらい感動しました。
ぜひ、『カラフル』はぜひ多くの人に観てもらいたいと思います。
売り上げランキング: 761