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みおふぉんのIIJが業績を下方修正した理由が心配で格安SIMの未来は大丈夫?

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ドコモと同じエリアを月額900円から利用できる格安SIMサービス「IIJmio(みおふぉん)」。IIJmioを運営しているのはその名のとおり、IIJ(インターネットイニシアティブ)という会社です。

このIIJが2015年3月24日、業績見通しの下方修正を発表しました。

参考:卸定額通信料の改定に伴う通期業績予想の修正に関するお知らせ – IIJ(PDF)

ドコモに支払うレンタル料が想定よりも高かった

IIJはNTTドコモから回線を借りる形でIIJmioの格安SIMサービスを僕たち消費者に提供しています(MVNO)。IIJmioがドコモとまったく同じエリアで通話や通信ができるのはそのためで、そのかわりにIIJは回線のレンタル料をドコモに払っているんです。

今回の発表内容によると、IIJが業績見通しを下方修正した主な理由はこのレンタル料にあります。

IIJがドコモへ支払うレンタル料率は前年の原価実績に基いて計算され、ここ毎年引き下げられている状況でした。特に1年前についてはその前の年と比べて56.6%減と大幅に下げられていたんですね。

この流れを参考にIIJは本年度のレンタル料率の引き下げを想定し、その上で2015年3月期のコストを計算していたのですが、蓋を開けてみれば実際のレンタル料率の引き下げ幅は想定よりも小さいものだったわけです。2015年3月期のコストは計画していたよりも12.6億円ほど増え、営業利益と税引前純利益は従来の見通しから下方修正せざるを得ないこととなりました。

【IIJ 2015年3月期 業績見通し】

売上高 営業利益 税引前純利益 純利益
従来計画 1220億円 65億円 65億円 40億円
今回計画 1230億円 50億5000万円 51億5000万円 31億円
前期 1142億円 57億2300万円 62億7500万円 44億4200万円

※投稿当初、売上高のケタが間違えておりました。すみません!

売上高は従来よりも増えたが・・・

2015年3月期は前期(2014年3月期)と比べて売上高は増収となるものの、営業利益と税引前純利益は増益見通しから一転して2ケタの減益となります。そう、減益です。明らかにIIJmioの利用者は増えているな~と肌で感じていたのですが、まさかコストがここまで響いているとは。

各社が競うように高速通信量の増量合戦が繰り広げられている今、業界の先頭グループであるIIJmioがこのような状況だということを知ると格安SIM業界全体の先行きがちょっと不安になりますね。もしかしたら格安SIMサービスの値上げに踏み切る会社もあるだろうし、サービスの継続ができなければ撤退するところも出てくるでしょう。

この4月からはたった月額900円で3GBも使えるようになるIIJmio(みおふぉん)。僕はずっとIIJmioを使っていきたいので、あまり無理をしたサービス合戦・値下げ合戦には発展してほしくないな~と思います。

関連:10GBで月額2,560円を実現したMVNO「IIJmio」は低価格かつ大容量派の強い味方に

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