2015年7月23日、デルの新製品記者説明会が東京・豊洲のマジックビーチで行われ、11.6インチタブレットの「Latitude 12 Rugged Tablet(ラグドタブレット)」が発表されました。
特徴は堅牢性の高さということで、会場にはお笑いコンビ「ロッチ」のお二人が登場し、体を張ってさまざまな耐久テストを実施してくれました!
ロッチの実証実験は非常に面白かったのですが、まずは「Latitude 12 Rugged Tablet」の外観写真と、製品概要についてデルの方々からお話いただいた内容をご紹介しましょう。
「Latitude 12 Rugged Tablet」
インチやフィートをメートル換算して図れるスケールが本体に挿入されているのはなかなかユニーク。
指紋認証センサー。
バッテリーは2つ搭載可能。
オプションのデスクドックとの接続端子。
砂、雨、高温多湿でも大丈夫
デルのクライアント・ソリューションズ統括本部・統括本部長の山田千代子氏は新製品の「Latitude 12 Rugged Tablet」は砂、雨、高温多湿の状況でも大丈夫なタブレットであることを指摘。従来より高い評価を得ていた同シリーズのタブレットですが、もう少し軽いものがあるといいなというユーザーからの要望に応える形で本製品の発売を決定したとのこと。
どんな状況下でも安心して使えるタブレットでも、やはり重いと携帯性が損なわれます。重量は2セルのバッテリー1個を装着時(最大で2個同時に装着可能)で約1.62kg。一般的なタブレットと比べたらかなりの重さですが、頑丈で熱や水にも強いことモデルであることを考慮するとずいぶんと軽量です。サイズは312mm × 203mm × 24mm。
完全防水!手袋してても使えるディスプレイ
続いてクライアント・ソリューションズ統括本部 マーケティングマネージャーの本谷和美氏が「Latitude 12 Rugged Tablet」についての性能を細かく解説。
Rugged Tabletの特徴として以下の点を挙げています。
- 手袋をしていても操作可能&ゴリラガラスディスプレイを採用
- HZOの完全防水
- 熱に強い。工場内など50度を超えるような環境でも使用可能
- オプションで約10時間のバッテリー駆動が可能で、仕事で一日使える。
- SIMフリーモデルも用意
- 米国防総省の認証も受けている
ダイレクトビューパネルで高輝度のバックライトで直射日光の下でも見やすく、作業しやすい。特に真夏の強い陽射しでは画面が反射して見づらいなんてことがありますが、「Latitude 12 Rugged Tablet」ならはっきり見ることが可能。
軍使用レベルの耐久テストを実施しており、落下、温度、雨、塵、砂、振動、湿度、高度、爆発性雰囲気、機能衝撃、異物侵入保護、EMI認定、危険場所といった各項目について第三者検査機関からの認定を受けているそうです。
利用シーンについては日本だと製造業の工場をはじめとする現場の使用を想定しているんだとか。
初期費用は通常のタブレットの2倍ほど。だが、最長5年間のサポートが可能なのでトータルではおトク。
Windows 10は年末までに選択可能になる予定。
モバイルブロードバンドも利用でき、LTE対応Bandは1,3,7,8,20。オプションのMobile Broadband Cardで利用できるようになります。ドコモやソフトバンクのSIMカードで使えるとのこと。
スペックはこのようになっていて、標準でインテル第5世代Core Mプロセッサと8GBメモリを搭載しています。
マイナンバーで求められるセキュリティDDPにも対応
最終的にデータを守るにはソフトウェアの力が必要、と解説するのはクライアント・ソリューションズ統括本部 Dell Data Protection セールスエンジニアの梅原隆之氏。
データを守るソリューションとしてDDP(デルデータプロテクション)を用意しています。DDPは認証、暗号化、標的型攻撃の3つに対応できるそうです。
今まで有償だった「Bitlocker Manager」を標準装備し、また、Windows 10のβバージョンを現状でサポートしていることを明らかにしました。
ところで、「マイナンバー」が10月にスタートしますが企業としては今後、個人番号と個人情報を守ることが必須となります。それらを守れるのがDDPが提供する認証、暗号化、標的型攻撃への対応だそうです。
例えば、USBメモリでファイルを安全に受け渡しする例。
暗号化されていないUSBメモリをUSB端子に挿入すると下のようなメッセージが表示。暗号化するかどうかのダイアログで「いいえ」にするとファイルをコピーできない。逆に「はい」を選ぶとパスワードを聞かれ、USBメモリを暗号化。この暗号化したUSBメモリの中に、コピーしたいファイルをドラッグ・アンド・ドロップするとそのファイルが暗号化され、保存できるといった流れです。
頑丈でさまざまな悪条件に耐えられるだけでなく、セキュリティ面でも非常に優れている点をアピールしていました。
芸人ロッチが自ら耐久テスト!
さて、マジックビーチのカフェTHE BEACH 55の外では特設ステージが用意されていて、ここでお笑いコンビ「ロッチ」のお二人による体を張った耐久テストがマスコミの前で行われました。
まずは造船所など溶接や切断作業を想定。飛び散る火花によって「Latitude 12 Rugged Tablet」が壊れないかどうかを実証しました。
火花が当たっても大丈夫。同時に、コカドさんが危険な場所でも手袋をしたまま「Latitude 12 Rugged Tablet」を操作できることを確認。
ここで不意に中岡さんがコカドさんに砂をかける!思い切り砂がかかってますが。。。「Latitude 12 Rugged Tablet」は無事なのか!?
そのまま落下テストを続けます。
電源オフの状態で約1.2メートルの高さから落としても壊れないとのMIL認定を受けている「Latitude 12 Rugged Tablet」ですが、実際に落としてみました。
さらに、コカドさんの足の上にも落下させる中岡さん(笑)
痛いリアクションを見せたあと、問題なく動作しました!
そして、最後は水。防水性能をテストします。
頭上にシャワー口があるのを不安そうに見つめるコカドさん。。。
じゃ~っとシャワーが!!
「いつまで出るの!」となかなか水を止めてもらえず、想定外に濡れる!
長靴にこんなにも水が入ってしまうくらい水に濡れました。
が、これでもぜんぜん大丈夫。HZOの完全防水技術、さまさまです。
「Latitude 12 Rugged Tablet」の堅牢さを身を持って体験したロッチのお二人。おつかれさまでした。
製造業や調査員は待ちに待った新型
一連の解説からもわかるように、はっきり言ってiPadやXperiaタブレットのような一般向け製品ではありません。過酷な悪環境のなかでデータの入力や指示書の確認などを行わなければならない製造業や調査員向けのタブレットが「Latitude 12 Rugged Tablet」です。
タフなボディとセキュリティがしっかりしたタブレットをお探しの業界人のみなさん、デルの「Latitude 12 Rugged Tablet」をぜひともチェックしてみてほしいと思います。発売日は2015年7月28日(火)で、価格は参考モデル構成価格で311,000円から。
Latitude 12 Rugged Tablet(後日公開予定のようです)
僕個人としては「Venue」シリーズのタブレットが気になっています。