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3DフルHDプラズマシアター、アレが不要ならいいのに。

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パナソニック「3DフルHDプラズマシアター」体験イベントに参加してきました。

「3DフルHDプラズマシアター」とは何かというと、
これは最近、日本でも徐々に増えつつある3D映画を、家庭のテレビでも3Dで楽しめるようにと開発が進められてきたパナソニックの世界初のプラズマテレビとBlu-ray Discプレーヤーです。

家庭のテレビで3D映画ですよ!!
これは期待が膨らんでしまいます。

なにせ、僕は1週間に1~3回は映画館で映画を観てるくらい映画ファンですし、最近は3D映画もかなり増えてきましたしね。

と、7月17日。都内某所。
パナソニックのイベント会場に到着し、3Dプラズマを前にしながら説明を受けました。

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3Dシアターシステムは、
まず、フルHD(1980×1080画素)を2系統で撮影・編集した映像を、
パナソニックの3Dシアターシステムである 3D-Blu-ray Disc にフルHDを2chで収録します。それを 3D Blu-rayプレーヤー で再生、3Dプラズマテレビで表示させます。

つまり、2倍の量のフルハイビジョンの映像が1枚のブルーレイディスクに入っており、それを3D専用のブルーレイプレーヤーとプラズマテレビで再生する、ということです。
60コマの映像を2つ撮り、それを右と左の目に交互に表示させることで立体的に見えるようになっています。

北米では3万6000スクリーン中、約2000で3D映画を上映しています。
3D版を上映すると映画館の売り上げが3倍になるというデータもあるそうです。
そのくらい3Dは人々をひきつけるものなんだとか。

また、パナソニックはハリウッドとの協業によって3D技術の取り組みには、他社よりも力を入れています。
特にパナソニックハリウッド研究所の設立によって画期的な新体験のできる映像技術の研究や信頼性の確保が可能となっているそうです。

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なお、3Dシアターシステムの技術的な説明はわざわざブログでする必要がないと感じたため割愛させてもらいます。

といいますか、
発売前の3DフルHDプラズマシアターで、どんな映画・映像作品が3D化されて家庭でも楽しめるようになるのか、それをブログに書いてはいけないと言われて、我々ブロガーは何をブログに書けばいいんでしょうね?
フルHD×2chのフレームシーケンシャル方式技術とか3D拡張規格、それをブログで書いたところでどれだけの意味があるのか疑問に感じました。
発売日が決まって、具体的に市場に投入する製品が完成してからこういうブロガー向けイベントを開催するべきだったのではないでしょうか。

 ※ 僕は正直に思ったことをブログには書くようにしているので、メーカーさんとしては嫌かもしれませんが、これを伝えることもブロガーとして大事だと思うので、そのまま書かせていただきます。

今回のイベント会場に着いたときも、
会場の場所はいっさい秘密にしろ、写真も一部以外は禁止。
情報をブラックボックス化するのがパナソニックさんの方針というのは前から知っていましたが、これはひどいです。

そして、会場に入るや否や、いきなり渡されたのがまさかの“特殊メガネ”・・・。
この時点で、今日のイベントのテンションは大暴落です。

だって、家庭のテレビでこんな“特殊メガネ”を着けて3D映像を観るんですよ?

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僕は普段からメガネをかけてるんで、メガネの上からメガネを着けて、それで家庭で観ることになります。
そう、実はこの「3DフルHDプラズマシアター」は家庭用なのにもかかわらず、視聴するには特殊なメガネである「シャッターメガネ」の着用が必須なのです。

映画館やテーマーパークで、そこで着けるのならわかります。
イベント感覚ですからね。

しかし、自宅となると、ストレスのほかに何になるでしょうか?
これが次世代技術なのでしょうか?
ハリウッドとの協業の成果なのでしょうか?

かなり、クエスチョンマークが頭の上に乗っかっていました。

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会場にいた参加者にも失望。
質疑・応答のときに出た参加者からの質問は、
3D映像を映し出すための技術や、映像を伝送するための規格の話など。
まぁ、メガネの質問もあったけど、こうしてほしいなどといった要望でした。

違うでしょ。

最初からこの3Dプラズマは“特殊メガネを着けて観る”ことを前提にして開発がスタートしたのかどうか、そこのところをまず聞くべきだったんじゃないの?
消費者にとって、製品の技術なんてどうでもいい。
使いやすい、っていう一番初歩的で物づくりにおいて大事な部分が欠けているこの3Dプラズマに対し、そこを突っ込むべきなんじゃないの?

結局、誰もそのことは聞かなかった。

おまけに、1人が2つも3つも質問をしたせいで、限られた時間内で4~5人しか質問できませんでした。あっという間に質問タイムは終了。
写真撮影が一切不可能な施設内見学なんてどうでもいいから、質疑応答の時間を増やしてほしかったです。

僕は全体質問が終わった後、個人的に1対1でパナソニックの開発スタッフの方に質問しました。

僕「今回ご紹介いただいた3Dプラズマテレビは、最初から“メガネありき”で開発が進められたんですか?」
パ「はい、そうです。左右の目に交互に映像を送るので、そのためにはメガネが必要でした。」
僕「3D映像って、昔から赤と青のメガネをかけるのってありましたよね?ディズニーランドのミクロアドベンチャーみたいに。」
パ「(目を輝かせて)ありましたね。」
僕「だけど、今回のは家庭用なのに、これもメガネが必要っていうのは、ちょっと・・・。つまり、リビングで家族みんなでこんなメガネを着けて2時間も3D映画を観るっていうのは想像つかないんですよね。」
パ「そうですか。メガネがないと、4つも、6つも、映像を映し出す別の仕組みが必要になってきて、そうなると開発が難しいと判断したんです。」

と、こんな感じのやりとりでした。

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テーマパークならそういうメガネを着けて観るっていうのが1つの醍醐味みたなものなんで気にしませんが、これが家庭でも着用必須となると消費者がこの3Dプラズマを支持するにはけっこうハードルが高いような気がします。

さまざまな映像技術が進歩している現在、ソニーやサムスン、LGも3Dテレビなどの開発をしています。
まだまだ始まったばかりの家庭用3Dテレビ。そして、Blu-ray。
自然のリアリティーをも超越してしまった三次元ハイデフィニション映像は素晴らしい臨場感を味わえます。ただ、この3Dテレビの分野で自宅のリビングを勝ち取ることができるメーカーは、メガネの有り・無しが、単純かつ非常に難しい大きなポイントになりそうな気がしてなりません。

■Panasonic『3D Full HD プラズマシアター』体験ブロガーイベントまとめサイト
https://agilemedia.jp/panasonic/3d/review_20_0.html

■パナソニック株式会社 
https://panasonic.co.jp/blu-ray/3d/index.html

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