感想

火災現場を撮影される側の気持ちを考えたことある?SNSがテーマの映画『ザ・サークル』で感じたこと #ザサークル

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(『ザ・サークル』のトークショーに登壇した はあちゅうさんと東紗友美さん)

「昨夜、◯◯県△△町の住宅街で火災が発生し、複数の住宅が全焼しました」

テレビの報道番組を見ていれば何度も目にしたことがある火事のニュース。普通の人なら、「あら~。△△町で火事かぁ~」くらいの何でもないニュースでしょう。

ところが、そこには火事によって自宅が焼けてなくなった被害人もいますし、当然この火事を撮影していたカメラマンもいるわけです。被害者は炎に包まれた自宅を撮ってほしくないはずですが、でもカメラマンは撮ることが仕事です。

当事者でない我々はそういった立場の違う二者をまったく意識せず、「あら~。火事かぁ~」で済ませています。しかし、誰かが悲しむことはあってはならないはずです。

現在、それと同じことが起こっているのがSNS。Twitter、Facebook、YouTube、Instagramなどです。

写真・動画・映像の生配信など、スマホひとつあれば目の前で発生している出来事を誰もが世界中に発信できるようになった今、自分の撮ったモノが他人の目に映ることによってどんな影響を及ぼすのかをより神経質になって考える必要があります。

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2017年11月10日(金)に公開となる映画『ザ・サークル』を一足先に試写してきました。日常のすべてを配信できるSNSが普及した世の中を舞台に、そのSNS運営会社で働く主人公メイ(エマ・ワトソン)が自分の私生活を24時間配信することで“SNSの闇”に気づくサスペンス作品です。

本作では「そこまでSNSでやっちゃう!?」とちょっとやりすぎな点は否めませんが、現代のSNSでも問題となっているプライバシーの侵害について十分に考えさせられる内容になっています。

配信する側、撮られる側、それを見る側、さらにはそれを可能にしているSNSそのものを運営する側、の四者がいるなかで、もしあなたが意図せず「撮られる側」になったとしたら。。。

想像してみてください。歩道や公園だけでなく、自宅の洗面所やベッドルームにも監視カメラがあり、いつでも世界中の人から自分の私生活が見られてしまうとか。いや~、プライベートがダダ漏れなんてきっとハンパなくストレスですよね。。。

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僕はもう10年近くブログで顔出ししていますけど、もうどこで見られてても仕方ないやと思いつつも、やはり人の目は気になります。

芸能人やアーティストなど有名な人はもっとひどい目にあっていて、私生活を何気なく盗撮されてSNSにアップされてしまう方も多いですし、気の毒です。“フライデーされた”とかよく聞きますけど、『ザ・サークル』はすべての人がフライデーのカメラマンに囲まれて生活しているようなものです。

しかしながら、『ザ・サークル』に登場する丸見えで気持ち悪いSNSでも「なるほどな」と納得してしまった部分がありました。

それはこのSNSのコンセプトである“誰もが誰からも見られる状態であれば世の中から悪が消え、世界は平和になる”という点です。隠す行為は他人に知られたくない悪いものを抱えているからで、常に見えていれば悪いものを抱えられない。つまりは情報の透明性によって人は悪事を働けないということです。プライバシー保護の観点からは真逆でありながらも、プライバシーを保護しないことで悪をなくすというのは非常に興味深かったなぁ~。なかなか面白い作品でした。

僕は行き過ぎた個人情報の保護に息苦しさを感じることがありますが、SNSでのプライバシーの保護は改めてたくさんの人に考えてもらいたいテーマです。

『ザ・サークル』は2017年11月10日(金)に公開。エマ・ワトソンが名演技で“SNSの闇”にメスを入れてくれますので、ぜひ劇場で見ていろいろ感じてみてください!

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