東京都なのにここが新宿駅からわずか1時間の場所にあるのが信じられないほど大自然が広がる「あきる野市」。2017年9月上旬にあきる野市を訪れた僕たち夫婦は魅力的なスポットをめぐりつつ、1日目の終わりに美肌の湯で知られる温泉宿「秋川渓谷 瀬音の湯」に1泊しました。
翌日には宿の周りを散策。秋川にかかる赤い「石舟橋」を眺めていると、川遊びやバーベキューを楽しむ若者が。わりと近い範囲内にいろいろと楽しめるスポットがあるのだな~とビックリです。
さぁ、1日目以上にあきる野市の観光的な魅力に気付かされる2日目がスタート!
これは東京都による観光PR事業(多摩・島しょ魅力発信事業)の一環であきる野市を訪れ、現地の魅力をお届けする夫婦旅2日目のレポートです。東京の山や島の魅力を伝えるサイトもぜひチェックしてみてください!
「秋川渓谷 瀬音の湯」周辺には魅力がいっぱい
今回泊まった「秋川渓谷 瀬音の湯」のすぐ脇には秋川が流れ、対岸の河原では川遊びやバーベキューが楽しめる施設「十里木ランド」があります。ちょうど川遊びをしている若者がいましたよ!
また、宿の裏側の散歩道を10分ほど進むと、秋川にかかる赤い色をした石舟橋へ!橋を渡って檜原街道側に出た眺めがこれ!素晴らしい景色です(^^) 紅葉の時季にはまたキレイなんだろうな~。
ちなみにチェックアウト後も入浴が可能。僕たちはチェックアウト時に荷物をフロントで預け、周辺を散策した後に温泉に入りました。汗を流してから帰れるので嬉しい!森のテラスで一休み。
さて、「秋川渓谷 瀬音の湯」からは敷地内のバス停からバスで武蔵五日市駅へ移動。運賃は480円です。来たときと同じく12席しかない小さなバスなので、どうしても座りたい場合はなるべく早くからバス停で待っていた方がいいでしょう。
あきる野市の人気蕎麦店「寿庵 忠左衛門」
お昼は武蔵五日市駅から徒歩10分ほどのところにある蕎麦懐石のお店「寿庵 忠左衛門(じゅあん ちゅうざえもん)」へ。すごく人気のあるお店で、平日にも関わらず観光客らしい人たちで10人ほどの行列ができていました。
寿庵 忠左衛門は150年以上の歴史を持つ製麺所の「寿美屋(すみや)」に併設されたお店で、寿美屋はそうめんの製麺業に始まり、木炭の販売業との兼業を経て、現在は製麺一筋で営業しています。
寿庵 忠左衛門の行列に並ぶ際には寿美屋のなかにあるイスに座って待つため、店内で販売しているうどんやラーメンの麺が目に入り、期待が高まります!
15分くらい待っただけで順番がきました!テーブル席や掘りごたつタイプの席もありますが、通されたのは長テーブルの席。大正時代の建物を改装した別棟もあるそうです。僕たちの部屋には立派な梁があり、昔の農家で使われていたものだとか。こういった中でいただくお蕎麦は一体どんな味なんでしょうか!
メニューはけっこう種類が豊富で、僕は「天せいろそば」の大サイズ(2,600円)、奥さんは「田舎そば」(980円)をオーダー。出てきた「天せいろそば」がこちらです!うまそう!!
天ぷらはけっこう時間かかるけど、待った甲斐がありました!海老、カボチャが2つ、たけのこ、ししとう、キス、ナス。揚げ具合が絶妙で、サクッとした歯ごたえが最高。
蕎麦は香りが良く、濃いめの麺つゆでスルスルっと。や~、おいしいねぇ!
田舎そばはうどんのように太麺でコシが強め。讃岐うどんが好きな僕は田舎そばの方が好みで、逆に、奥さんは天せいろそばの方が好きだったもよう。どちらも美味しいので、夫婦や友達と行ったらぜひシェアしてみてください。
「大悲願寺」で写経体験!四国八十八ヶ所巡りもここで!?
おいしいお蕎麦でお腹いっぱいに。続いて武蔵五日市駅前からタクシーに乗車し、「大悲願寺(だいひがんじ)」へ。タクシー料金は730円ほど。
大悲願寺の境内にはあの四国八十八ヶ所霊場の砂を集めた「お砂踏み霊場」があります。なんと、ここの石仏に手を合わせれば、四国八十八ヶ所を巡るのとまったく同じ御利益があるんだとか!そんなヴァーチャルお遍路ができちゃうなんて、大悲願寺すげぇぇぇぇ!!
さらに!仙台藩の伊達政宗が訪れたこともあり、政宗が欲しいと言ってわざわざ大悲願寺から仙台へ送った白萩(しらはぎ)がここの名物になっています。ちょうど9月は白萩のシーズン!見事に咲く白萩を見に訪れる人が数多くいるのだとか。そのほか、境内では桜やツツジ、ボタン、ユリ、ヒガンバナ(曼珠沙華)など四季折々の花が楽しめます。
さて、実をいうと僕たちが大悲願寺を訪れたメインの目的は写経!初めての経験にちょっとドキドキ。
新築でとてもキレイな東屋が会場になっていて、中にはクーラーもあり、とても快適。写経の料金は1人1,000円。初心者向けのコースは30分ほどで体験可能です。
写経のお作法を学んだ後、いよいよ筆を使います。お手本の上に半紙を置き、透けて見える文字を筆でなぞりながら書けばいいのでぜんぜん難しくなかったです。書いているときは心が落ち着いて、不思議と気持ちが良かった!
しかしながら、とても書道を習っていたとは思えない自分の字の汚さに驚いちゃったよ(^_^;)
写経の後はお楽しみの抹茶タイム。お菓子も付いて、ちょうどいい温度の抹茶をスルスルっといただきます。
そうそう!ご住職とスタッフさんがめっちゃ明るくて、ついつい時間を忘れて話し込んでしまいました(笑)今回、ブログでレポートするためにあきる野市を巡っていることを話すと、ご住職さんがブログに興味を持ってくれて、大悲願寺のことをたくさん教えてくれました!楽しい写経体験だったな~♪
大悲願寺の門で販売していた地元・伊奈産の野栗(500円)を購入。後日、奥さんが渋皮煮にしてくれて、おいしくいただきましたよ!
試飲が楽しい「中村酒造 酒造り資料館」
まだまだ続くあきる野市の旅。続いては秋川駅へ移動してきました。秋川渓谷のお酒「千代鶴(ちよつる)」を作っている中村酒造さんの「酒造り資料館」へ。駅からは徒歩10分ほど。
もともと酒造用具蔵だった建物を資料館に改装。200年以上の歴史ある中村酒造の伝統を伝える酒造りに必要な道具といろいろな資料を展示しています。
車でなければ、試飲もできちゃう!今回は前日に宿泊した「秋川渓谷 瀬音の湯」で飲んでおいしかった千代鶴の清酒を中心に試飲させてもらいましたよ。
美味い!!なんか、このまま滞在したらいくらでも試飲しちゃいそうだったので、切りが良いところで失礼しました(笑)二人の好みが一致した特別限定品の「千代鶴 特別純米清酒 720ml」(1,410円)をお土産に購入。帰ってからも楽しめます♪
中村酒造はあらかじめ予約しておけば酒蔵見学もできるそうです。
ちなみに、秋川駅は「東京サマーランド」の最寄り駅になっていますし、行ったことのある人はけっこう多いかもしれませんね。周辺は思ってたよりも都会で、いろいろな店があった!
急な階段を御神輿があがる「二宮神社例大祭」
あきる野市で行われる「二宮神社秋季例大祭」「正一位岩走神社例大祭」「阿伎留神社例大祭」の3つのお祭りは“あきる野三大まつり”と呼ばれ、このうち9月9日に本祭が行われた二宮神社の二宮神社秋季例大祭へ行ってきました!最寄り駅は東秋留駅です。
このお祭りは生姜を奉納するのが慣わしで、生姜で無病息災を願うという意味で“生姜祭り”とも呼ばれています。屋台で生姜を買っている人を多く見かけましたよ。
まるであきる野市の全人口が集結したんじゃないか!?ってくらい東秋留駅前から二宮神社までたくさんの人。焼きそばやフランクフルトなど美味しそうな屋台もいっぱいあって、子どもも大人も楽しそう!
19時からは御神輿が階段を登っていくのが見どころ!歩くのが困難なほどたくさんのギャラリーに、「去年の2倍は人がいるな」と地元の人も驚いていました。
掛け声とともにこの急な階段を御神輿があがっていくのですから、皆さん大興奮ですよ!
境内には特設ステージが設営され、この日のために稽古してきた子供歌舞伎や、東京で唯一の農村歌舞伎を伝承している秋川歌舞伎が行われました。神社のお祭りで歌舞伎を見るのは初体験だったのでとても新鮮!
拍手は喝采だし、おひねりはバンバン飛ぶし、歌舞伎はあきる野市の人が楽しみにしてきた伝統芸能のひとつなんだな~と感じられました。こういう伝統が今も受け継がれている街って素敵ですね!
あきる野市で1泊2日の夫婦旅は大満足!
僕は大学時代にバーベキューで訪れたことがあっただけで、それから十数年ぶりのあきる野市でした。大自然というだけなら地方の田舎でもたくさん楽しめるんだけど、あきる野市はやっぱり都心からわずか1時間というアクセスの良さが良いですね。温泉もおいしいグルメも歴史的な観光スポットもたっぷり!
今回、こんなにも身近な場所に豊富な観光資源があることを知って、きっと東京にはまだまだ知らない魅力があるんだろうなと思いました。あきる野市を初めて旅した奥さんは「終の住処として候補に入れてもいいんじゃない?」とかなり気に入ったようで、僕と同じくらいたくさんの写真を撮っていましたよ!
皆さんも東京・あきる野市の気になった場所がありましたら、ぜひ遊びに行って写真をバシバシ撮ってみてくださいね(^^)
【秋川渓谷 瀬音の湯(Akikawakeikoku Seotonoyu)】
■営業時間:11時~22時(受付21時まで) 宿泊はこちら
■住所:東京都あきる野市乙津565
■公式サイト
【寿庵 忠左衛門】
■営業時間:11時~15時・16時30分~21時
■定休日:水曜日(水曜日が祝祭日の場合は翌日)
■住所:東京都あきる野市五日市64
■公式サイト
【大悲願寺】
■住所:東京都あきる野市横沢134
【中村酒造 酒造り資料館】
■営業時間:12~17時
■定休日:無休(年末年始を除く)
■住所:東京都あきる野市牛沼63
■公式サイト
【二宮神社】
■住所:東京都あきる野市二宮2252