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イベントレポートをブログに書く際、他の参加者とカブらなくするためには [第17回東京ブロガーミートアップ] #tbmu

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僕がまだブログを始めて間もない頃、ブログを書いている人向けに企業が開催するイベント(ブロガーイベント)に参加できるだけで嬉しかったんですね。社会科見学のような特別なワクワクが感じられ、イベントに行けるだけで満足でした。

でも、企業はそうじゃない。イベントを開くということは例えば新製品の特徴や新サービスの便利さなどの情報を新聞社やニュースメディアと違う視点で発信してほしいという意図があったからで、ブロガーにはしっかりとポイントを書いてほしいはずなんです。

イベントに出ておきながらブログに書かなかったら、企業としてはそのブロガーを招待した意味がないですし、読者にとってはそのブロガーはイベントに参加していなかったのと同じことです。
そして、ブロガーはイベント内容や核となる部分を自分なりに噛み砕いて、どう感じたのか、何が良かった・悪かったのか、どのようにブログの読者に届けたいかを考え、記事にする。

イベントに参加したブロガーは貴重な体験ができるし、そのブログの読者はイベントを疑似体験して他のニュースメディアが伝えていない内容を知ることができます。企業はより消費者に近いブロガーを通して情報を伝えられます。ブロガーイベントって企業・ブロガー・読者の三者がそれぞれハッピーになれるんですよね。

今回のテーマは「イベントレポート」

2014年3月12日に開催となったブログの勉強会である「第17回東京ブロガーミートアップ」ではいつもより少人数のブロガーに集まっていただき、『イベントレビューの書き方』をテーマに各自からイベントのレポート記事に関する考えを発表していただきました。

会場はAMN(アジャイルメディア・ネットワーク)のオフィスをお借りし、AMNの元代表取締役社長CEOで現取締役CMOの徳力さんも参加。東京ブロガーミートアップは参加者全員が発表するというルールがあるので、もちろん徳力さんにもブロガーとして発表を行っていただいたわけですが、僕も同じようなことを感じていて、とても納得のいくものでしたのでご紹介したいと思います。


第17回東京ブロガーミートアップはピザやお酒を飲みながら行われた

イベントレポートは参加した他のブログと内容がカブる

徳力さんの発表の中で印象に残ったのは「イベントに参加するブロガーのレポートはどうしても似通ってくるので、ユニットを組んでわざと違った内容を書くようにした方がいいかもしれない」、「イベントレポートの記事タイトルはコンテンツになるタイトルにするべき」、「読む側の立場に立つと、ポイントを絞った記事の方が良い」という3点。

イベントに参加してみると企業はプレゼンしたすべての情報を記事に書いてほしいように発表を行うのですが、参加者全員がその通りに書くと単なる議事録だったり特徴のない記事になったりします。しかし、プレゼン内容のポイントはいくつかに絞ることができので、それを複数のブロガーで内容がカブらないように書くといったこともアリだと思うんですよね。もちろん、カブっても全然問題ないのですが、読者としてはいろいろな記事が読みたいでしょう。

内容はカブってもいいと思うけど、カブらなくする方法もある

難しいのですが、僕のブログの読者は他のブログの読者じゃないかもしれないので他のブログと内容がカブってもいいと思う一方で、検索を意識したら内容やタイトルがカブったらイヤだな~と思うわけです。だったら、徳力さんの言うとおり4~5人でユニットを組み、別々の内容を書くように決めてレポートするのも良いかと。

実は最近僕たちが行っている「サンリオピューロランド」のレポート記事がまさにそれで、5人で頻繁にピューロランドに行き、ショーや乗り物、食事、キャラクターについてなどバラバラに書くといったことが実践できている感じです。特に打ち合わせこそしていませんが、自然にそうなっています。

そして、それはまとめページに集約されて、徐々に濃い1つのレポートになってきています。一応言っておきますが、記事を書いたからといってお金をもらっているわけではありません。今思えば、ピューロランドの良さを少しでも伝えたいという気持ちが強かったのがたまたまこの5人だったんだと思います。

「イベントに行ってきました!」系のタイトルはやめる

徳力さんの「イベントレポートの記事タイトルはコンテンツになるタイトルにするべき」という考えはまったく同感です。

例えば、「マクドナルドの新商品試食イベントに行ってきました!」というタイトルはダメな例。イベントに参加したことを1番アピールしたいように見えてしまいます。また、新商品って言っても1ヵ月もすれば次の新商品が出て、あとで見たときに何のイベントだったのかわかりません。

これを「和風ソースが決め手の新商品、マクドナルドの◯◯バーガーを先行体験してきた!」とすれば、他のブロガーとタイトルがカブりづらくなりますし、イベントレポートに興味ある読者だけでなく、商品名で検索してきた人にも読んでもらえる可能性が高くなります。

つまり、タイトルはイベントっぽさを薄める、もしくはイベントっぽさをまったく含めないようにし、商品のレポート要素を強くすることで検索でも拾ってもらいやすくすれば、記事の命を長続きさせることができるんです。

第17回東京ブロガーミートアップ参加者の発表ポイント

ここで参加者みなさんが発表したポイントを「イイトコ取り」してご紹介したいと思います。

【イベントに参加することの意義】

  • そこで出会いが生まれ、新しいイベントにつながることもある。
  • イベントに参加したレポートを書くとPVを取りやすい。企業や他人のウリを自分のコンテンツにできる。著名人に呼んでもらえるようになる。

【イベントで注意していること】

  • 複数の担当者に質問し、新製品のターゲットは誰か、誰のどんな悩みを解決するのか、といったペルソナや目的を知ると記事タイトルを決めやすい。
  • 難しい内容のときは全部メモして、無理に解釈しようとせず議事録として公開するのもあり。イベント全体の議事録を見たいという需要もある。

【レポートを書くときの準備】

  • イベント帰りの電車内でスマホやタブレットを使用し、写真の整理や記事の下書きをやっておく。そうすることで、帰宅後にすぐ記事を書ける。
  • イベント時の写真はオートで撮ってLightroomで現像し、選んだ写真をFlickrにアップロード。「PPP4B」を使ってFlickrの写真をタグ化して記事に入れ、ストレスなく記事を更新する。

【レポートで心がけていること】

  • いつイベントがあったのか後でわかるように、開催日は必ず記載しておく。
  • 参加者のレポートは似てくるが、それぞれ違う読者が必ずいるので内容はカブってもいい。
  • 新製品・新サービスに関する情報はメディアとの差別化を測ることが必要に。感想なども含めてブロガーの技量が問われる。
  • ニュースサイトと違い、自分らしさを加えることがブログ。内容が多いイベントはバッサリとポイントだけを書いたり、複数記事に分けて書く。
  • 企業が書いてほしいこと、自分の感想、人気カフェの待ち時間など第三者が知りたいであろうこと、この3つを必ず書くように心がけている。
  • 著名人の書いたイベントレポートは興味があるが、見ず知らずの人が書いたイベントレポートは興味がない。

asuka_xpの発表

僕もLT(ライトニングトーク)をさせていただきました。イベントに参加するのもイベントを企画するのも好きな僕が様々なイベントを通して気づいたのは、やっぱり最終的には記事にしてしまうブロガーとしての性格。

何度もイベントレポートを書いているうちに、イベントによってポイントを絞って書いた方がいいのか、全体を書いた方がいいのか、タイトルはどうしたらいいのかなど、気をつけながら書くようになっていました。読んでもらうことを意識して記事タイトルを付けることが重要、というのが一番言いたかったことです。

@asuka_xpの感想

今回の東京ブロガーミートアップでは12人の少人数で10分間のLTをやったのですが、上にまとめた通り、レポートを書くときに心がけていることやテクニックはさまざまでした。

議事録にならないように書くという意見がある一方で、イベントの議事録も必要と思ったり、まったく反対の意見があって面白かったです。また、既存のニュースメディアとブログはどう違うのかといった問いに対して、ブログというのはやっぱり個人の要素が強いものですし、書き手の気持ちや主観がしっかり含まれていることが大事だと思います。企業の発表をそのまま記事にするのではなく、感想を加わえることで、その記事の価値が高まるものと考えています。

ピザやお酒を囲みながらという和やかな雰囲気の中、みなさんが実践している「イベントレビューの書き方」を知り、自分の心がけていることを見直すきっかけにもなりました。全員の意見を聞ける東京ブロガーミートアップのありがたさを改めて感じ、次回のテーマも楽しみにしたいと思います。

【参加したみなさんのブログ】

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