新潟

予約必須!ガラス張りの赤いリゾート列車「雪月花」、糸魚川で創業200年 鶴来家の和食をいただく

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北陸新幹線の開業にあわせて、第三セクターであるえちごトキめき鉄道が2016年4月23日より運行を開始したリゾート列車「雪月花(せつげっか)」。上越妙高駅(新潟県上越市)~糸魚川駅(新潟県糸魚川市)間を土日祝日のみ運行する特別な列車です。

運行開始からちょうど1年が経過する2017年4月22日、僕は新潟県糸魚川市のメディアツアーに参加し、えちごトキめき鉄道のリゾート列車「雪月花」に乗車する機会をいただきました。ちなみに、えちごトキめき鉄道は“トキてつ”と略すらしい。

えちごトキめきリゾート「雪月花」ってどんな列車?

雪月花は洋食をいただける午前便(上越妙高駅発)と和食をいただける午後便(糸魚川駅発)の1日2便が運行していて、料金は大人・小人関わらずどちらも片道14,800円です。乗車だけしたいな~という方は食事なしで乗車できる6,000円のプラン(1号車のみ)もありますのでぜひどうぞ!

僕たちが乗車したのは午後便。糸魚川駅を13時55分に発車します。

乗車してみた感想を率直に言うと、Webサイトや写真で見たときも素晴らしいと思ったのですが、実際に雪月花に乗ってみるとそれ以上に景色を楽しめる列車であることを感じられました。写真や景色が好きな人、また鉄道ファンもとても楽しめるはずです!豪華で贅沢な時間を過ごせる列車ですよ。

雪月花の車両はこのリゾート列車のためだけに新造されたもの。他にはどこにもない車両です。やはり、一番の特長は国内最大級の展望が楽しめるこのパノラマウインドー。客席からは雄大な妙高や海岸沿いからは美しい日本海をダイナミックに眺めることができます。非常に明るくていいですね!UVカットガラスですので紫外線は大丈夫です。

ウェルカムドリンクで糸魚川の旅と美女に乾杯。

このスパークリングワインは新潟市西蒲区のワイナリー「Fermier」の醸造家・本多孝氏が手掛けていて、まだ世に出ていないものなんだとか!ほろよいで気持ち良くなりながらも、雪月花のポイントをしっかりレポートしていきますよ。

二両編成の列車で、一号車はラウンジのようなカウンター席、テーブル&ソファー席があり、日本海や妙高山を常に見ながら乗車できます。

誰でも利用できる展望デッキを備えていて、ガラス張りの運転手さん(もしくは車掌さん)が丸見え!

廊下もすごく美しい。トイレも完備しています。

二号車はレストランのようなテーブル席をメインにした車両。客室の定員は22名で、最大4人の展望ハイデッキ専用席が設けられていて、一番ゴージャスな気分が味わえます。

また、2人掛け用のテーブルが3つと、4人掛け用のテーブルが3つあり、僕はこちらの2人掛けテーブルへ。

座席のオススメ位置はこの2人掛けの席です。その理由は席が日本海側と妙高山側にあるので、景色が見やすい!

バーカウンターもありますよ。沿線の地酒、ワイン、生ビール、コーヒーなどをいただけます。何人もの美人アテンダントさんが対応してくれます♪

 

糸魚川発の便なら老舗割烹 鶴来家の和食をいただける

糸魚川駅発の雪月花では和食フルコースのお弁当をいただくことができます。お弁当は糸魚川で創業200年の老舗割烹「鶴来家(つるきや)」が提供。鶴来家五代目の青木孝夫さんが監修し、自らが調理しています。

2016年12月の糸魚川大火災で多くの住宅や飲食店が消失したなか、鶴来家も強風による炎の影響を受けて消失しました。しかし、青木さんは自宅にプレハブ小屋を建てて早期に営業を再開し、2017年1月8日には雪月花に乗車するお客さんのために和食のお弁当を届けています。

 

そんな糸魚川の早期復興を象徴しているとも言える、元気あふれる鶴来家の和食弁当がこちら。三段重ですよ!

一の重(上段)の「紅ズワイ蟹のちらし寿し」は糸魚川市の名物である紅ズワイ蟹(ベニズワイガニ)がぎっしり敷き詰められたちらし!

沿線には能生漁港があり、紅ズワイ蟹がよく穫れるんです。紅ズワイ蟹の甘みと酢飯のほどよい酸味がおいしくて、危うく外の景色を見逃すところでした。これだけでもご馳走なのに、まだまだ二段目・三段目もあるのですから、鶴亀屋の和食フルコースは素晴らしい。

二の重(中段)は「こくしょ」、「うどぶきとわらびの旨煮」、「さつまいものレモン煮」、「ごぼうと人参の牛肉巻き」、「えご練り」。糸魚川でよく採れる山菜をふんだんに使ったメニューです。こくしょって何だろう?と思ったら、のっぺのことなんだとか。のっぺ汁ののっぺですね。でも、汁はなく、具をいただく感じ。

三の重(下段)は「鯛の山椒焼」、「鰤の幽庵焼」、「いくら茶碗蒸し」、「南蛮えびの麹漬け」、「塩引き鮭」。日本屈指の漁場である糸魚川です。紅ズワイ蟹はもちろん、南蛮えび(甘エビ)や鯛もおいしい。南蛮えびの麹漬けが気に入りました!

「つみれの味噌汁」はいわしのつみれ。とても上品な味で胃に優しいです。

デザートには「さるなし」のジャムを使った寒天はキウイみたいな味がしてさっぱり。中央の白いのは甘酒です!生姜を入れて、スプーンでいただきます。また、桜の飴は求肥のような柔らかい口当たりなのでいくつでも食べられそうでした。

食後にいただいたコーヒーは雪月花デザインのオリジナルブレンド!

なお、鶴来家の和食フルコース弁当がいただけるのは午後便(糸魚川駅発)のみです。午前便(上越妙高駅発)は鶴来家ではなく、十日町市出身の二つ星シェフ飯塚隆太さんがレシピを考案した越後上越フルコースとなっています。

フォトスポットがたっぷり!カメラの準備をお忘れなく

途中の駅は撮影ポイント!わりと、駅を撮影できる時間を作ってくれたり、こんなことができるのも雪月花ならではのサービス!

筒石駅(つついしえき)は地下トンネルの中にある駅。なんと、改札は階段を290段上ったところにあります。しんどいので、乗るときだけ利用したい駅ですね(笑)

トンネルとトンネルの間にある名立駅。この駅は降りられるので、花粉症の人もぜひカメラを持って降りましょう!

名立川にかかったホームからの眺めは絶景!車掌さんの話では、雪月花の写真を撮るときはこの名立駅から撮るのがオススメなんだとか!なんか、緑の人が映り込んでますが、雪月花はキレイに撮れてれるかな!?

 

二本木駅でスイッチバックを体験できます。この雪月花、運転手は窓から目視しながら運転できない構造になっているので、車掌さんが目視して確認するという珍しい光景を目にすることができます。ワンマンなのにここだけ二人三脚。

 

スイッチバックしていると、並走する妙高はねうまラインの普通列車がわざと同じスピードで走ってくれる!

しばらく停車し、二本木駅を見学。なんとこの駅舎は明治時代のものなんだとか。この旧運賃表は昭和のもので、マニアが喉から手が出るほど欲しい逸品。東京まで2,900円となっていますね!普段は隠してあり、雪月花のお客様が来たときだけ表に出しています。

そして、直江津駅でも停車し、駅弁売りのおじさんがホームに登場!食事なしのプランで乗車した人はぜひ直江津駅で買ってくださいね。直江津名物の「鱈めし」は1,200円。

妙高山がキレイに見える!雪月花は沿線の住民にとってヒーローのような存在だそうで、例えば、田んぼで作業しているおばちゃんが雪月花に手を振ってくれるんですよ。そんな光景が何度も客席から見られました。なんか、こういうのって温かくていいですね!当然声は届かないのに、ついつい「お~い!」と声を上げてしまいました(笑)

妙高高原駅で長めの停車。駅前には唯一の土産屋があり、買い物ができます。

雪月花はワンマン運転なのに専属の車掌さんがいて、ものすごくユーモアのある車内アナウンスをしてくれます!食事や景色、サービスが良いだけでなく、お客様を楽しませてくれる車掌さんも雪月花の魅力のひとつなんだな~と強く感じました。

貴重なリゾート列車「雪月花」、予約は電話で!

ここまで長々とレポートしてしまいましたが、こんなにも魅力あふれる雪月花の予約方法を解説しておきますと、予約は電話でのみ受付となっています。

え~!この時代にネット予約できないの!?と驚かれた人も多いかと思いますが、ネットだと簡単に予約できる反面、大量のキャンセルリスクが発生し、本当に乗りたいお客様に乗ってもらえなくなってしまうからだそうです。駅窓口での予約受付もなく、本当に予約は電話のみとなっています。

雪月花は電話する時間を割いてでも乗る価値のあるリゾート列車ですから、ぜひお電話してみてください!

 

糸魚川駅から乗ると、妙高高原駅(16時19分)もしくは上越妙高駅(16時47分着)で下車できます。乗車券はえちごトキめき鉄道全線(妙高はねうまライン・日本海ひすいライン)の普通列車・快速列車が乗り放題になっているので、ちょっと観光を楽しんでから糸魚川駅へ安心して戻れますよ。

いや~、雪月花の乗り心地や食べた食事、沿線の景色、サービスなど本当に素晴らしくて、リゾート気分をとても満喫できました。このレポート記事は東京に置いてきた奥さんには見せられないな。。。

乗車記念にこういったお土産もいただけて、嬉しい!

 

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